一般葬の費用相場は?メリット・デメリットについても解説
葬儀社が行っている生前相談やお葬式セミナーに参加される方が関心を持っていることの一つとして葬儀費用が挙げられます。
多くの方は「葬儀費用は高い」「葬儀は多額のお金が掛かる」という漠然としたイメージを持っているようです。実際のところ、葬儀に行うためには、どれくらいの資金を用意しておけばよいのでしょうか。
そこで今回は、行われることの多い葬儀スタイル一般葬における葬儀費用について解説します。
一般葬とは?
まず一般葬とは、どういう葬儀スタイルのことを意味するのか確認しましょう。
一般葬とは「近所や会社関係の方々、友人など、家族・親族以外の方にも広く参列してもらう葬儀」のことを言います。
家族葬が家族や親族および親しい関係者のみを対象として参列者を限定するのに対して、一般葬では特に参列の対象を限定せずに行われることが特徴です。
参列者の数が100人を超えるような大規模な式になる場合もあり、故人やその家族が社会的に現役の場合や、故人の交友関係が広い場合など、故人の生前の縁を大切したい場合に最適な葬儀スタイルです。
通夜や葬儀の後には、通夜振舞いや精進落としといった会食の場が設けられることも多く、参列者をもてなしたい場合にもお勧めです。
またワンデーセレモニーや一日葬と呼ばれる、葬儀式・告別式の1日だけで済ませる葬儀スタイルもありますが、一般葬は親族以外にも付き合いのあった人々に広く参列してもらうという性質上、通夜と葬儀告別式の2日間かけて行うスタイルが主流です。
一般葬の費用相場
各地域における葬儀の慣習や参列者数に異なる場合もありますが、一般葬に掛かる費用の全国平均は約195万円と言われています。この金額は葬儀一式費用、返礼品および飲食接待費用、御布施など司祭者への費用の合計です。最近は、ほとんどの葬儀社が葬儀一式費用をセットプランとしてパッケージングしていますが、ここでは、あえて具体的な内訳を見ていきましょう。
一般葬費用の主な内訳
搬送費、安置費用
搬送費は、距離数で計算され10km未満で、約1万円~2万円が相場と言われています。安置費用は、葬儀社の霊安室や遺体保管施設などで遺体を保管してもらう際に掛かり、1日約1万円が相場となっています。自宅に安置する場合もドライアイスが必要になるため、同等の費用が掛かる場合が多いです。
葬儀式場、火葬料金
葬儀式場の利用料金は、公営の式場で数万円~、民営の式場で約10万円~20万円が相場と言われています。
一般葬は家族葬や火葬式と異なり、一般参列者の人数に対応できる大きさの式場が必要となり、その分費用は大きくなる傾向にあります。
火葬料金については、公営の火葬場が多数であり、公営であれば市民は無料~5万円程度が相場と言われています。ただし都心の民営火葬場では一般的な火葬炉でも7万円~8万円前後の費用が掛かります。
祭壇、棺、骨壷、遺影写真
祭壇の料金相場は、花祭壇で約20万円〜80万円、白木の祭壇で約30万円〜、高いものは100万円を超えると言われていて、費用は祭壇のボリュームや豪華さによって大きく変動します。ただし最近は葬儀の低価格化が進んでいるため、簡素な祭壇も選べるでしょう。
その他、棺は約3万円〜数十万円、骨壺は約5000円〜3万円、遺影写真は約1万円〜3万円が相場と言われています。
・返礼品および飲食接待費
この費用には、通夜の参列者に渡す会葬御礼をはじめ、通夜振舞いや精進落としといった参列者をもてなす会食、火葬場での軽食や葬儀をお手伝いしてくれた方へのお弁当といった飲食費が含まれます。
返礼品は一人当たり約500円〜1500円が相場と言われています。飲食接待費の相場は、通夜で親族一人当たり約3000円〜8000円、一般参列者一人当たり約2000円~5000円、翌日の精進落としも同様に一人当たり約3000円〜1万円と言われています。
返礼品や飲食費などは、参列者に対して必ず発生する費用なので、参列者数が増えれば増えるほど費用が増えることになります。
霊柩車、タクシー、マイクロバス
霊柩車も搬送費と同じく走行距離数で料金が計算されます。また車のタイプによって基本料金が異なるため、10km未満で約1万円~5万円と相場にも幅があります。タクシーも距離に応じた料金で、葬儀だからといって通常の利用料金と特に変わることはありませんが、車種によっては高額になることもあります。
マイクロバスの費用相場は1台、約4万円〜10万円と言われています。
お布施
お布施は戒名のランクによって変わり、約20万円~数百万円が相場と言われています。
その他、御車代として1日1万円程度、僧侶が会食の席に参加しない場合は御膳料として5000円程度を包み、渡します。
その他
その他にも、必要なものとして位牌、枕飾り、棺用布団、仏衣一式などがありますが、これらの費用は通常葬儀社のプランやセットに含まれます。また供花、供物については別途費用が必要となります。
上記の中で、家族葬であれば一般参列者がいない分、返礼品および飲食接待費の負担は少なく済みます。しかし家族葬の場合、一般参列者からの香典収入がない点も考慮する必要があります。
遠方から参列する方がいる場合、葬儀場までの交通費や宿泊費といった費用も必要になるので注意が必要です。
一般葬のメリット・デメリット
一般葬を検討するときには、メリットとデメリットの両面を把握しておくことも大切です。
メリット
- 参列者を限定しないため、故人とお別れをしたいという方の希望に広く応えることができる
- お世話になった方々に葬儀の場で挨拶ができ、葬儀後に個々の弔問客に対応する負担が減る
- 従来から行われている葬儀スタイルなので、多くの方にとって抵抗なく受け入れられる
- 一般参列者からの香典を受け取ることができるため、葬儀費用について実質的な家からの持ち出し分を軽減できる
- 従来からのしきたりや慣習を大切にできるため、昔から地元の葬儀の流れを知っている高齢者にも安心して参列してもらうことができる
- 参列者と直接交流することで、故人が生前多くの人に慕われた様子を知ることができたり、ねぎらいの言葉をかけてもらえたりと、遺族の心が慰められる
デメリット
一般参列者の人数予測が難しい場合がある
予測が外れてしまうと、料理に掛かる費用で無駄が生じたり、料理や返礼品が足りずに混乱を招いたりすることがあります。
その他、予測人数を大きく超えてしまった場合、式場に入れない参列者が発生したり、駐車場がパンクしてしまったりするなどの問題が生じることも考えられます。
(解決策)
・予測の精度を高める
家族、親族、近所の方、会社関係者、友人、趣味の仲間など、関係先ごとに細分化し、それぞれの予測人数を出して合計することが、予測の精度を高める方法の一つです。
・料理、返礼品の追加対応について、葬儀社に事前に確認しておく
料理の追加はどのタイミングでどの程度まで追加できるのかを確認しておきましょう。返礼品については多くの葬儀社で、用意した数量ではなく実際に使用した数で費用を請求する方法を取っています。不足の心配があれば事前に伝え、追加しておくとよいでしょう。
家族葬と比べ一般参列者への対応や気遣いで心身の負担が大きい
参列者と直接交流できる反面、喪主や遺族は多くの場面で気を配らなくてはならないため、時間的にも精神・体力的にも負担が大きくなります。
(解決策)
・家族や親族にサポートをしてもらう
受付周りを担当する人、寺院など司祭者の対応をする人、料理関係を担当する人、配車関係を取りまとめる人など、役割を分けておくとよいでしょう。
参列者が多いため、一人ひとりに充分な時間をかけて応対することが難しい
一般葬においては、基本的に参列者一人ひとりへの対応は難しいと広く認識されているため、充分な対応ができない場合も失礼には当たらないという考えが一般的です。
(解決策)
・参列者に配る会葬礼状に、生前の付き合いと参列に対しての感謝だけでなく、当日の対応が行き届かないことへのお詫びの言葉や、故人の晩年の様子を伝えるオリジナルの文面を添える
・特に気掛かりな方に対しては、後日改めてお礼の連絡を行う
参列者の対応に追われて、故人をゆっくりと偲ぶ時間が取れない
参列者への対応、葬儀社との打ち合わせや確認作業などで、遺族が故人の傍で過ごす時間が削られてしまうことがあります。
(解決策)
・遺族の間で役割分担を決めておき、葬儀当日に全員が故人と過ごす時間が取れるようにする
・宿泊が可能な設備があれば利用を検討するなど、故人と遺族だけで過ごす時間をつくる
準備しなければならないことが多い
参列者の人数が正確に読みにくい一般葬では、当日の不備がないよう準備をすることが多岐にわたります。
(解決策)
・葬儀社のスタッフに相談し、計画的に準備が進められるようにする
一般葬の費用の支払い方法
ここでは葬儀費用の支払い方法について説明します。
一般的に葬儀費用は後払いで、葬儀社への支払いは葬儀後当日~10日を期限として現金一括払いが基本です。
昨今はクレジットカードでの支払いにも対応しているところが多くなっています。また、銀行振込による支払いも通常であれば可能です。
なお支払先は葬儀社のみという場合もあれば、葬儀社の他に料理業者、返礼品業者、生花業者など複数に分かれる場合もあります。
もし、現金一括払いが困難な場合、次の方法が利用できる葬儀社もあります。
・クレジットカード
クレジットカードを持っている場合には、支払回数を複数回にすることで分割払いができます。当然クレジットカードでの支払いが可能な葬儀社に限って利用できる方法となります。
・葬儀ローン
葬儀社がローンを組める信販会社と提携している場合に利用できる方法です。ローンを組むには返済能力の有無についての与信審査に通る必要があります。
葬儀ローンの申請方法や注意点については以下の記事で詳しく解説しています。
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・葬儀社と直接分割払いの契約
全ての葬儀社で可能というわけではありませんが、葬儀社によっては「債務承認弁済契約書」を施主と直接取り交わすなどの対応で、葬儀費用の分割支払いに応じてくれるところもあります。
分割払いの方法や給付金制度については以下の記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
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最後に
今回は一般葬における葬儀費用について解説してきましたが、いかがでしたか。一般葬の費用相場、メリットやデメリットなどについて理解してもらえたかと思います。
一般葬を行うに当たり、無駄な費用負担が発生しないようにするためには、複数の葬儀社から見積もりを入手して、比較検討を行うことも大事です。
いざ不幸が発生してから複数社の見積もりを入手するのは時間的に困難ですから、余裕のあるうちに動いておくことがお勧めです。
葬儀の費用を抑えるためのポイント
「葬儀にかかる費用」や「納得の行く葬儀ができるか」は、どの葬儀社に依頼するかで大きく異なることがあります。
そのとき大事なのは、複数社に見積もり依頼して内容を「比較検討」することです。
「葬儀の費用は高額だと聞いたことがあるので、なるべく費用を抑えたい..」
「相見積もりを取りたいけど、自分で直接複数の葬儀社に問い合わせるのは面倒..」
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ステップ2
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もし急ぎで病院・警察からの移動を求められている場合は、すぐにお伺いして指定場所まで搬送することも可能です。※葬儀を行う地域や条件によっては複数社紹介が難しい場合もございます。
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ステップ3
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※万が一ご紹介した葬儀社が合わない場合、他の葬儀社のご紹介も可能ですので遠慮なくお申し付けください
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