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葬儀費用の平均は?突然の葬儀費用に備えるために知っておくべきことを紹介

葬儀費用の平均は?突然の葬儀費用に備えるために知っておくべきことを紹介

葬儀は突発的な出来事であることも多く、思わぬ出費を強いられることもあります。気も動転している中で、なかなか冷静に対応できないこともあるので、あらかじめどのくらいの費用が掛かるものかを把握しておくとよいでしょう。

この記事では、葬儀の形式による費用の平均額や、葬儀費用を抑えるコツなどを紹介します。「縁起が悪いと思われそうで、葬儀費用について誰にも聞けない」という方も、目を通してみてください。

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本文ポイント

・葬儀費用の平均額は、コロナ禍で大きく下がった

・葬儀費用総額の平均は、コロナ前が約140万円、コロナ後が約90万円

・葬儀費用は、葬儀の形式や参列者の人数で変化する

・葬儀費用を節約するには、葬儀の規模を小さくして、相見積もりを取り、公的扶助を利用する

葬儀に掛かる費用の平均額は?

まず葬儀費用の考え方としては、「葬儀社への支払い」と「飲食接待に関わる費用」「香典返しなどの返礼やギフト」などに、お布施などを含めた「総額」と考えておく必要があります。

ここでは、葬儀施行の宗教対応を除いた費用について説明していきます。

まず、葬儀費用の平均額は、200万円前後と言われてきました。しかし近年では大きく変化しています。その理由と、現在の平均額を解説しましょう。

コロナ禍で平均額が大きく下落

以前は、参列者が70~120名程度の一般葬が「お葬式」の中心でした。年間に行われる葬儀の半数以上が一般葬で、家族葬や一日葬などの小規模な葬儀はごく一部に限られていました。

ところがコロナ禍によって、多人数での集会が敬遠されたことから、一般葬での葬儀が激減。2022年では、葬儀の約60%が家族葬となり、一般葬は約14%にとどまっています。

葬儀は、規模が大きくなるほど費用が掛かります。家族葬と一般葬の割合が逆転したことから、葬儀に掛かる費用の平均額も大幅に下がりました。

安心葬儀で行った葬儀費用の調査では、コロナ禍前の2019年には総額で平均約140万円だった葬儀費用が、2022年には平均約90万円となっています。3年で50万円も下落したことになります。

※平均費用については弊社調査における結果をもとに記載しています。調査結果については調査方法や範囲でも差異があるため、目安としてご覧ください

葬儀に掛かる費用の内訳

葬儀に掛かる費用を具体的に、「葬儀一式費用」「飲食接待費」「返礼品費」「宗教者への謝礼」の四つの要素に分けられます。それぞれの項目について、解説していきましょう。

葬儀一式費用

葬儀費用一式費用は、葬儀施行のための基本的な費用です。祭壇や遺影などの葬具費用、棺に関わる費用(納棺・遺体保全)、式場使用料、霊柩車や寝台車などの搬送に関わる費用、それに火葬場に関わる費用が含まれています。

葬儀一式費用の平均は、2022年は約65万円となっています。

飲食接待費

飲食接待費は、通夜の後に行われる通夜振舞いや火葬後の精進落としなど、会食に掛かった費用です。直葬や家族葬では、会食を一切行わなかったり、仕出し弁当を手配して持ち帰りにするといったケースも見られるようになりました。2022年の調査では約9万円となっています。

返礼品費

返礼品とは、葬儀の当日に参列者に渡す会葬御礼状やそれに付帯する粗供養品、香典を授受した際の「香典返し」などをまとめたものです。返礼品は会葬者に一律に渡すものなので、その人数によって変動します。

宗教者への謝礼

宗教者への謝礼は、葬儀の導師を勤めた僧侶へのお布施、キリスト教式では神父や牧師への寄進を指します。2022年は約20万円となっていますが、これも仏式では、いわゆる戒名などにも大きく左右されますので一概には言えません。

また、「お布施」には、読経に対するお礼と戒名授与に対する寄進、それに足を運んでもらった実費を含めた「御車代」や「御膳料」などの総計が包まれます。

寺院・宗教者費用はコロナ禍前後での変化があまり見られなかったのですが、その理由としては、葬儀の規模が小さくなったからといって、お布施を少なくするのは失礼になるからでしょう。

参列者数によって葬儀費用も変わる

葬儀に掛かる費用は、一般的に参列者・会葬者数が多いほどかさみます。

人数が多ければその収容に関して式場の広さもそれに合わせなければなりませんし、会葬返礼品の数も増加します。同時に式場が広くなれば、それに準じた祭壇などの装飾も拡大します。

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葬儀の形式によって平均額も異なる

最初に紹介した葬儀に掛かる費用の平均額は、形式を問わず、全ての葬儀の費用を平均化したものです。参列者が100人を超えるような一般葬と、親族のみで行う家族葬では、当然ながら掛かる費用も大きく変わります。

ここでは一般葬、家族葬、一日葬、直葬と進行の形式別に、それぞれ掛かる費用の平均を紹介します。

一般葬の平均額

一般葬は通常、通夜、葬儀・告別式の後、火葬になります。その後は精進落としなどの会食席を設けることも慣例です。参列者は遺族・親族の他、友人・知人、近隣・会社関係など対外的な会葬者を迎えます。80~100人程度になることが多いようです。

参列者数によって費用も変わりますが、コロナ禍前の葬儀費用の平均額が、ほぼそのまま当てはまると考えてよいでしょう。140万円前後が一般層の平均額というデータが出ています。

家族葬の平均額

家族葬は、参列者を遺族と親族、故人とごく親しかった友人・知人など、訃報を限定した葬儀です。参列者の目安を10~30人程度としていることが多いようです。

家族葬に掛かる費用の平均は、約100万円以下という目安がありますが、家族葬の場合、通夜振舞いや精進落としの規模を縮小したり省略することも多いため、一般葬より費用を抑えることができます。

一日葬の平均額

一日葬は、通夜を行わず、1日で告別式と火葬を行う形式です。一般葬などでは2日間に渡って行う葬儀を1日だけで終わらせることから、しいて言えば、通夜の飲食接待費は抑えられます。ですが、式場の使用料などは、前日からの準備で都合2日借りることもあるので、半額になるとは限りません。

一日葬に掛かる費用の平均は、約85万円というデータが出ています。葬儀を1日しか行わないため、都合がつかずに参列できない人も出てくるため、一般葬よりも参列者数が少なくなる傾向があります。

直葬の平均額

直葬は原則、通夜や告別式を執り行わず、火葬場での短時間のお別れのみで終わらせる葬儀形式です。

直葬に掛かる費用の平均は、約35万円前後というデータが出ています。火葬場には公営と民営とがあり、公営火葬場は民営より費用がかからないため、場合によっては実務的な経費だけですと10万円以下ということもあります。

葬儀費用の負担を小さくする三つの方法

葬儀に掛かる費用の平均額を紹介してきました。そのデータを踏まえて、葬儀の費用を安く抑える方法を三つ紹介します。

小規模な葬儀にする

葬儀の形式で見ると、一般葬がもっとも費用が高く、家族葬、一日葬、直葬などが費用を抑えられる数字が出ています。中でも直葬以外の形式では、祭壇料は大きな割合を占める経費なので、極力華美なものは避けると費用が抑えられます。

訃報制限で参列者や会葬者数を縮小すれば経費の節減になりますが、後顧の憂いを残さないようにしなければなりません。そして葬儀には、故人との最後のお別れという意味があります。その遺志を尊重するとともに、参列者の気持ちを考えて検討する必要があるでしょう。

また香典の授受を考えれば、参列者数が少なくなれば、当然香典のトータルは減少します。

葬儀費用の一部を香典で賄おうと考えている場合は、香典の授受や固辞についても考えておく必要があります。

相見積もりを取る

葬儀に掛かる費用は、葬儀社によっても変わってきます。余裕があれば事前に複数の葬儀社に問い合わせて、それぞれ見積もりを出してもらって比較しておくことも大切です。

その際、パッケージに含まれているもの、いないものを充分に吟味して、追加料金の有無なども確認しておきましょう。

相見積もりを取って、納得のいく説明のあった葬儀社に依頼するのが、葬儀費用を抑えるコツといえるかもしれません。

公的な葬儀費用の給付制度を利用する

故人が国民健康保険に加入していた場合は、自治体から「葬祭費」が給付されます。給付金の金額は自治体によって異なり、東京都23区では一律7万円となっています。

ただし葬儀の形式が直葬だった場合、一部の自治体では葬儀とみなしていないため、給付金が受け取れません。故人の住んでいた自治体ではどう対応しているのか、役所に問い合わせてみるとよいでしょう。

また、故人が社会保険の加入者なら、「埋葬料」として5万円が支給されます。給付を受けるには、地域の社会保険事務所や加入していた健康保険組合に申請する必要があります。

国民健康保険の葬祭費や、社会保険の埋葬料が請求できる期間は、葬儀の翌日から2年間です。2年が過ぎると時効とされ、申請できなくなるので注意しましょう。

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まとめ

葬儀に掛かる費用の平均は、コロナ禍による葬儀の形式の変化で大きく変わりました。以前は140万円前後だった葬儀費用が、現在では約90万円と、6割程度の金額になっています。

葬儀の費用は参列者の人数によっても変わるので、規模が小さくなれば、それだけ葬儀費用も節約できます。しかし葬儀は、故人を送り出す大切な儀式です。

目先の費用や形式に囚われることなく、遺族が納得してお別れできるような葬儀が理想ではないでしょうか。

監修者コメント

葬儀費用を考えるうえで、そのときだけの支出もありますが、後日の納骨やあるいは年忌法要などもあわせて考えておく必要があり、できれば「供養基金」として、承継者に託せるよう、遺言などでの生前対応が安心です。


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