葬式での子供の喪服・礼服マナーについて解説
葬儀に参列しなければならなくなったとき、子育て世代を悩ませるのが子供たちの服装です。
大人のように喪服を持っていることはほとんどなく、どんな服を着せれば失礼にならないのかが分からないという方も多いでしょう。
この記事では、通夜や葬儀に参列する際の子供たちの服装について、年齢、男女別に具体例を挙げながら解説します。
今は必要ないという方も、いざというときに慌てたり、場違いな服装になったりしないよう、しっかりチェックしておきましょう。
赤ちゃんの葬式での服装・マナー
赤ちゃんがいる人にとっては、まず葬儀に連れていくかどうか迷うのではないでしょうか?
基本的に、親族以外の葬儀には赤ちゃんを連れて行かないのがマナー、と考える人が多いです。
慣れない環境でぐずったり、体調を崩したりする心配があり、遺族にも気を遣わせてしまう可能性があります。可能であれば身内の誰かに預ける、夫婦どちらかが参列する、どちらも難しい場合は欠席するなど、葬儀の場に連れて行かないことも選択肢として考えましょう。
故人の親族や親しい間柄、親族だけの小規模の葬儀や喪家から参列を請われた際には、赤ちゃん連れで出席しても問題ありません。
連れて行く場合、赤ちゃんの服装は黒や白、紺、グレーなど、落ち着いた色のものを選びましょう。靴下は履かせます。
地味な色でそろえられないときは、水色やベージュなど控えめな色のものを組み合わせても問題ありません。ただし、赤ちゃんの服にありがちな、キャラクターが大きく描かれた服やフリル、派手な色が使われた服は避けたほうが無難です。
会場へ到着したら、葬儀の前に遺族への挨拶を済ませます。そして、赤ちゃんが泣き出したりしたときのような不測の事態に備えて、すぐ退席できるように出入り口に近い場所に座ります。僧侶の読経中など、式の途中で中座をしても問題ありません。赤ちゃんが泣き出したり小さい子が騒いでしまったりするときは、速やかに退席しましょう。親族の場合は、控室で焼香まで待機して、焼香の際にだけ参列者に赤ちゃんを預かってもらうのも一つの方法です。
あらかじめ葬儀のスタッフにも伝えておくと、焼香時に声を掛けてもらうなど対応をしてもらえるので安心でしょう。
ただし親族の葬儀であっても、生後1カ月未満の赤ちゃんにはあまり外出を勧められません。お母さんの体調も万全ではないので、欠席しても失礼には当たりません。
また、厳粛な雰囲気の葬儀で、泣き声などで周囲に迷惑が掛かりそうな場合は、事前に赤ちゃんと同席することを遺族から了解を得ておいたほうがよいでしょう。当日いきなり赤ちゃんを連れて参列すると、遺族からは非常識だと思われる場合があります。
事前に赤ちゃんと一緒に参列する旨を伝えておけば、事前に授乳室やおむつ替えのスペースの有無を教えてもらえる場合があります。
葬儀場へはベビーカーで乗り入れても問題ありません。この場合、ベビーカーの種類はA型よりもB型の方がコンパクトですのでお勧めです。
夫に代表して参列してもらい、母子は参列を控えるという選択もあります。それも難しい場合は欠席してもよいでしょう。こうした場合は、弔電を送るなどして、出席できないことをお詫びします。
赤ちゃんを火葬場まで連れていくかどうかについては、これは故人と赤ちゃんがよほど親しい関係である場合に限られるでしょう。火葬は骨上げまで行うとおおよそ2時間程度かかります。赤ちゃんへの負担を考えても、火葬場までは連れて行かない方が無難です。
もし赤ちゃんを火葬場まで連れていくのでしたら、火葬場まで自家用車で向かうなど事前にしっかりと対策を講じておくようにしましょう。
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園児や小学生の葬式での服装
制服がある場合
子供が幼稚園や小学校の場合は、園や学校指定の制服が正式な礼服となります。ただし、赤色など鮮やかな色のリボンやネクタイがある場合は、外しておきましょう。
靴下は黒のものがベストです。靴の中に隠れてしまうショートソックス、膝上まであるニーハイソックスは、葬儀の場合は避けてください。靴は黒の革製が望ましいのですが、黒、紺や白、グレーのスニーカーでも問題はありません。光ったり音が鳴るような靴は避けましょう。
制服がない場合
制服がない場合は、男の子は白のシャツに黒、紺、グレーなどのズボン、女の子は、白いブラウスに黒や紺、グレーなどのズボンやスカートを合わせます。
季節によって、ベストやブレザーを着用すると、いっそうフォーマルな雰囲気になります。
とはいえ、小さな子供の場合は、ブレザーなどのきちんとした洋服を持っていないことも多いので、手持ちの服から、黒、紺、グレー、茶色など、地味な色のものを組み合わせてください。
特に、普段きちんとした服装を着ることがあまりない子供の場合は、長時間を着慣れない洋服で過ごすと、体調を崩したり、ぐずってしまう原因になりがちです。
無理な装いをさせるよりは、着慣れた服を選んであげるようにしましょう。体温調節ができる服装であればさらに安心です。ただし、光る素材のものやデニム地など、カジュアル過ぎるものは避けてください。
中学生・高校生の葬式での服装
制服がある場合
子供が中学生・高校生の場合も、学校指定の制服が正式な礼服となります。赤など派手な色のリボンやネクタイは外しておきましょう。
靴下は黒が基本です。ただし、靴の中に隠れるショートソックスや膝上まであるニーハイソックスは葬儀には向きません。靴は黒い革靴が理想ですが、ない場合は黒、紺、白、グレーなど控えめな色のスニーカーでも問題ありません。
制服がない場合
学校指定の制服がない場合は、以降の記事を参考にしてコーディネートを考えてみてください。小さな子供ではないので、ある程度きちんとした服を選ぶようにしたいものです。
子供の葬式での服装全般
子供が通夜や葬儀に参列する場合、必ずしも喪服を着せる必要はありません。特に子供が小さい場合は、普段使いは明るい色の服や柄物が多いので、一般的な喪服のルールに合わせようとすると、一式を購入しなければなりません。
葬儀に合わせて購入しても、ほとんど着用する機会がなく、無駄になることも少なくありません。できるだけ持っている服を活用して、葬儀の雰囲気に合ったコーディネートを工夫しましょう。
根本として、黒い服でなくても、紺、グレー、茶色などの地味な色の服なら問題ありません。
また、葬儀では柄物は避けるべきですが、細かなチェック、ストライプ、ボーダーの服や、キャラクターの柄もワンポイント程度なら失礼には当たりません。
どうしても、柄が気になる場合には、上着を羽織って隠すのも一つの方法です。
肌の露出も控えるべきですが、暑い時季に長袖の服や上着を着せると、熱中症の心配もあります。白い半袖のシャツや半袖のワンピースなど、気温に合った服装を選びましょう。
ただし、肌の露出が多いノースリーブやキャミソールタイプのシャツ、ワンピースは、通夜や葬儀には不向きです。着用する場合はカーディガンやボレロを併用しましょう。
一方、小学校高学年以降の子供の場合は、葬儀ではある程度きちんとした服装をさせたほうが無難です。
特に学校指定の制服がないという場合は、入学式などさまざまなフォーマルシーンに着回しできる、黒、紺、グレーのズボンやスカート、ジャケットの購入を検討してもよいでしょう。
靴は、黒い革靴が望ましいですが、なければ黒やグレーなど、目立たない色のスニーカーを選びます。音がなるものやスリッパのようにかかとのないもの、サンダルを着用させるのは避けましょう。
男の子の喪服コーディネート
通夜、葬儀の際のコーディネートの参考に、基本的な組み合わせを紹介します。
男の子の場合は、白いシャツに、黒・紺・グレーなど地味な色のズボン、必要に応じて地味な色のジャケットを合わせます。
ズボン、ジャケットともにサテンなど光沢のある生地や、デニム、フリースといったカジュアルな素材のもの、光るボタンが着いたものは避けてください。ジャケットがない場合は、地味な色のセーターやベストを着用するのもよいでしょう。
暑い時季は、無理に上着を着るのではなく、白いシャツまたは黒・紺・グレーなどのポロシャツに濃色のズボンを組み合わせるのがお勧めです。
靴下はショートソックス以外で、白、黒、グレーの無地。靴は黒の革靴が理想的ですが、黒・紺・グレーのスニーカーでも失礼には当たりません。
男の子の基本コーディネート
- 白シャツ+ブレザー(黒・紺・グレー) +ズボン(黒・紺・グレー)
- 白シャツ+セーターまたはベスト(黒・紺・グレー)+ ズボン(黒・紺・グレー)
暑い時季のコーディネート
- 白シャツ+ズボン(黒・紺・グレー)
- ポロシャツ(黒・紺・グレー) + ズボン(黒・紺・グレー)
女の子の喪服コーディネート
女の子のコーディネートを見てみましょう。
基本は襟のついた白いブラウスに、黒・紺・グレーといった地味な色のスカートまたはズボンを組み合わせ、同じく地味な色のジャケットを合わせます。
ジャケットがない場合は、グレー、ベージュ、紺、黒といった落ち着いた色合いのカーディガンやセーター、ベストを着ても問題はありません。
また、女の子の場合は、黒や紺といった地味な色合いのワンピースを選ぶこともできます。
男の子と同様に、スカート(ズボン)と上着ともに光沢のある生地のものや、デニムなどのカジュアルな素材のものは避けましょう。光る素材のボタンや飾りが着いているものも葬儀には向いていません。
髪飾りも基本的には着けない方が無難でしょう。
暑い時季は、白いブラウスまたは黒・紺・グレーなどのポロシャツに、濃色のスカートまたはズボンを合わせます。地味な色合いの半袖のワンピースも選べます。
靴下は白、黒、グレーの無地が基本で、靴の中に隠れるショートソックス、ニーハイソックスは避けてください。靴は黒の革靴があればよいのですが、ない場合は黒・紺・グレーのスニーカーでもルール違反ではありません。
女の子は、ロングヘアの場合もあるでしょう。この場合は、大人同様に後ろで一つに束ねるなどして、清潔感のある髪型にしましょう。結婚式向きのアップスタイルのような華やかなヘアスタイルは葬儀の場には適していません。
また髪の毛をまとめる際は、黒や茶色の髪留めや、バレッタなどを使うようにします。鮮やかな色のリボンや、シュシュを使うのはNGです。
女の子の基本コーディネート
- 白ブラウス+ブレザー(黒・紺・グレー) +スカートまたはズボン(黒・紺・グレー)
- 白ブラウス+カーディガンまたはベスト(黒・紺・グレー)+ スカートまたはズボン(黒・紺・グレー)
- 地味な色のワンピース
暑い時季のコーディネート
- 白ブラウス+スカートまたはズボン(黒・紺・グレー)
- ポロシャツ(黒・紺・グレー) + スカートまたはズボン(黒・紺・グレー)
- 地味な色のワンピース
子供の喪服を手に入れる方法
大人と違って子供はすぐに成長するため、喪服を購入したとしても次に着せたいときにはサイズが合わなくなっているケースも多々あります。こういったときのために、子供用の喪服をすぐに購入できる場所を把握しておきましょう。
子供服量販店やファストファッションブランドでの購入
今や、子供用の喪服は子供服の量販店やファストファッションブランドでも販売されています。値段の相場は1500円~4000円までのお手頃なものが多く、何度も買い替えることになっても金銭的負担が比較的軽く済みます。
ネット通販での購入
子供用の喪服はネットショッピングでも多く販売されています。いつでもどこでも購入することができ、お店によっては注文してから即日発送に対応してくれるところもあるため、子供の喪服が急に必要になった際に便利です。
一方で、試着をしてから購入することができないため、いざ着てみたらサイズが合わなかったり、思っていた雰囲気と異なるという場合もあります。ネット通販を利用する際は、注文内容をしっかりと確認してから購入するようにしましょう。
レンタルの利用
何度も購入するのは金銭的にもったいないという方には、レンタルの喪服を利用することがお勧めです。サイズも豊富に取りそろえられており、万一汚してしまったとしてもお手入れする必要もありません(借りる際の取極次第ではクリーニング代も発生しない場合もあります)。価格相場も4000円〜8000円と手軽なものが多く見られ、服以外にもシャツや靴などの小物も合わせて借りることができます。準備する手間のほとんどを省くことができます。
子供用の喪服を使う機会が少ない方は、レンタルを一度検討されてみてはいかがでしょうか?
まとめ
子供が通夜、葬儀に参列する場合、必ずしも喪服を用意する必要はありません。幼稚園や学校指定の制服がある場合は、制服が礼装になります。
制服がない場合、小さな子供なら、手持ちの服の中から派手でないものを組み合わせて着せても問題はありません。基本的にモノトーンの色合いで、華美なものを避ければ、あまり神経質にならなくてもよいでしょう。長時間の参列による負担を考え、着心地や参列する時期を優先し、体温調節できる服装を選ぶようにしましょう。
一方、小学校高学年以上になると、ある程度きちんとした服装のほうが好印象を与えます。学校指定の制服がない場合は、入学式などで着回せる服を購入してもよいでしょう。
購入が躊躇われる場合には、レンタルを利用すれば小物までトータルに準備できます。
この記事を参考に、大切な人の見送りに失礼がないよう、間違いのない服装を選択してください。
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