JA(農協)の葬儀とは?費用や流れについて解説
JA(農業協同組合=農協)が葬儀も取り扱っていることを、知らない方も多いのではないでしょうか。農業を営んでいる人ならともかく、預金口座がある人でもない限り、農協の葬儀について知る機会は少ないでしょう。
この記事では、農協の取り扱っている葬儀の特徴や費用について、メリットとデメリットを含めて解説します。葬儀を営むときのために、農協の葬儀の実際を知っておきたいという方は、参考にしてください。
JA(農協)の葬儀とは?
JA(農協)は農業を営む人の協同組合です。農業を営む人の生活を守り、豊かにするために設立され、広く全国で事業を展開している規模の組織です。
JAでは組合員のよりよい暮らしを支える共済サービスを行っており、そうした共済事業の一つに葬儀事業があります。「JA葬祭」との名称で、組合員価格でサービスを利用できるのが大きな特徴です。
JAの葬儀は、一般的なものと比較して内容に大きな違いはありませんが、葬祭事業は組合員を対象とした相互扶助の考えに基づいた共済事業であるため、一般的な業者に依頼する場合よりも、金額が低めに設定されています。
JA葬祭は農協が展開する共済サービスではありますが、一定の条件を満たせば、JA組合員以外の方もJA葬祭を利用することができます。
ただし、組合員でなければ利用できないサービスや施設がある地域もあるので、注意が必要です。正組合員、準組合員(農家ではないが地域に住み、一定の条件を満たせば加入が可能)であれば、組合員割引などのサービスを受けることができます。
さらに、JAの組合員は、その土地で農業に従事する方が多く、地域に根ざした葬儀を行うことができます。ここで注意したいのは、全国的に展開されている農協は「JA○○」といったように地域によって組織が異なるため、葬儀プランの内容にも差があるということです。
JA葬祭では、農協の他に、地域の葬儀社や葬儀会場と提携して葬祭サービスを提供することもあります。
このため、さまざまな葬儀に対応できるサービスや備品などを、全国一律に用意することができず、追加料金によって結果的に料金が高くなるケースもあります。
あまりに安い費用が提示されている場合は、必要なものがどれだけ含まれているかを注意してみるようにしましょう。
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JA(農協)の葬儀の特徴
JAの組合員以外がJA葬祭を利用する場合に、利点となる特徴をまとめてみました。
価格がリーズナブル
リーズナブルな価格はJA葬祭の大きな特徴です。前項でも触れたように、農協の組合員向けのサービスなので、価格が低めに設定されています。
葬祭サービスは、JAだけでなく地域の葬儀社や葬祭ホールなどによって提供されていますが、JAに依頼することで、こうした業者の一般価格よりも安い割引料金でサービスを受けられる場合があります。
祭壇や棺といった物品が割引価格となっているだけでなく、葬儀プランそのものが割引価格となっている場合もあります。
利用できる葬儀場が豊富
全国にJA直営の葬儀場があり、提携の式場も豊富で、場所や日程の選択肢も多くなります。
式場は大小さまざまな規模の葬儀に対応が可能で、小規模な家族葬から一般葬まで、いろいろなタイプの葬儀が行えます。
万一、最寄りの葬儀場が混んでいる場合も、近隣のエリアから葬儀の規模に合った会場を探すことが可能です。
宗旨・宗派、地域の儀礼に合わせた葬儀が可能
仏教の各宗派、神式、キリスト教式などの葬儀にも対応しています。また、近年増えている家族葬や無宗教の葬儀も営むことができます。
葬儀は地元のJA葬祭や葬儀社のスタッフが行うため、地域ごとの儀礼や慣習に沿った葬儀を執り行うことが可能です。
組合員以外でも利用可能
JAの葬儀は、組合員だけでなく誰でも利用できますが、組合員であることで受けられるサービスがあります。
農業関係の仕事をしていれば正組合員としてなりますが、農家以外でも出資金を支払うなど一定の条件を満たせば準組合員として加入できます。準組合員でも、葬儀について事前相談をすることで組合員としてJA葬祭のサービスを受けることができます。
葬儀についての事前相談とは、万一の場合に備えて、JA葬祭のスタッフが葬儀の規模や進め方などについての希望を聞いたり、不安や疑問など相談内容に応じたアドバイスをしたりするもので、全国のJA葬祭窓口で行っています。
葬儀後も遺族に寄り添うアフターサポート
JAが展開する組織事業の総合力により、名義変更や給付に関することなど、葬儀を終えてから遺族が行わなくてはならないさまざまな手続きをサポートする体制が充実しています。
中にはグリーフケア(大切な人を失った遺族が、喪失感や深い悲しみを受け入れ、乗り越えるための支援)に力を入れているところもあり、葬儀後も遺族に寄り添ったサポートが受けられるのもJAの葬儀の魅力の一つです。
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JA(農協)の葬儀の流れ
JAでの葬儀は、一般的な葬儀の流れと大きな違いはありません。以下にJAの葬儀の流れを簡単に紹介します。
1.臨終
医師によって故人の臨終が確認されたら、まずは親族に訃報を伝えましょう。続いて管内のJA葬祭へ連絡し、寝台車の手配を依頼して故人の遺体を搬送・安置してもらいます。
また、医師から死亡診断書を忘れずに受け取るようにしましょう。
2.葬儀内容の打ち合わせ・手続き
JA担当者と、通夜や葬儀・告別式の日程、内容の打ち合わせを行います。決める内容は、祭壇の装飾や引出物、会食の内容など、多岐に渡ります。また、希望した葬儀日程に合わせ、菩提寺があれば都合を確認し、JA担当者から火葬場の予約も行ってもらいます。
さらに、医師から受け取った死亡診断書の片側に付いている死亡届を記入し、役所へ届け出ます。死亡届が受理されたら、火葬許可証が発行されますので、大切に保管しておきましょう。
3.納棺
専門のスタッフにより遺体を清め、死装束を着用させます。その後、遺体を棺に納めます。
4.通夜
JA担当者と相談した内容に沿って通夜を執り行います。基本的に式場準備や式の司会進行などはJA担当者が行います。
5.葬儀
故人の宗派にのっとった葬儀を執り行います。
6.出棺
葬儀が終了したら、棺の中に花や故人の好きなものなどを手向けてお別れをし、遺族や親族の手で棺を霊柩車に運びます。その後霊柩車を先頭に、車で火葬場へと向かいます。
7.火葬
炉の前で故人と最後の時間を過ごした後、火葬を行います。火葬の完了までは1時間~1時間半ほどかかり、その間火葬場の控室にて待機します。
火葬後骨上げを行い、骨壺へお骨を納めます。
JA(農協)の葬儀に掛かる費用
JA葬祭の費用は、一般的にはリーズナブルとされていますが、葬儀費用は地域ごとのJAで決められています。
葬儀サービスを提供するJAによって、葬儀に対する取り組み方が異なるため、葬祭サービスの料金には差があります。
また、葬儀プランの価格をホームページなどでオープンにしているJAがある一方で、あくまで組合員のためのサービスという考えから、価格などを一般には開示していないJAもあります。
こうしたJAでは、問い合わせがあった場合に、資料などに基づいて詳しい内容が説明されます。一例として、信越地方のJAの葬祭プランを見てみましょう。
参考: ※2022年5月現在
JAライフサービス越後中央 - ご葬儀プラン
https://www.ja-sosai.co.jp/plan/
直営ホールで行う一般価格44万円と38万5000円のプランは、会員価格になるとそれぞれ、39万6000円と34万6500円となっていて、一般と同じ内容のプランが会員向けとしてより低い価格で提供されていることが分かります。
別の信越地方のJAの場合は、ホームページ上で祭壇の違いによる基本料金を選択した上で、葬儀に必要な物品とその数量を入力することで、合計費用が算出されるようになっています。
このため、費用総額は入力内容によって異なりますが、ここでも会員のほうがお得に設定されています。
JA(農協)の葬儀のメリット・デメリット
ここまで見てきたJA葬祭の特徴から、JAの葬儀のメリット、デメリットをまとめてみます。
メリット
- 一般的な葬儀社と比べて低めの価格設定
- 使用できる会場が多く、設備が充実している
- さまざまな規模、様式、宗教の葬儀に対応できる
- 地域の葬儀事情や慣習に詳しい
- 最寄りの葬儀場が使用できない場合も、JAのネットワークを使って近隣エリアから別の葬儀場を提案してくれる
上記の5点が、JA葬祭の大きなメリットと言えます。近年では、葬儀の小規模化傾向に合わせて、小規模な式場も充実しています。
また、JAバンクと連動して、葬儀費用を事前に準備するサービスを展開するなど、JAの他のサービスと組み合わせた葬祭サービスも行われています。
デメリット
- 地域によって葬儀サービスの内容に差がある
- 価格が明らかになっていないこともある
- 希望のプランがない場合がある
JA葬祭のサービスは、地域ごとのJAが行っているので、地域のJAによって葬儀に必要な物品やサービスの充実ぶりが異なります。
また、会員価格がオープンになっていないところや、プラン内容が明らかになっていないところもあります。その結果、希望通りの葬儀を行うことができなかったり追加料金が掛かってきたりするなどの恐れがあります。
希望通りの葬儀を納得する価格で行うためには、事前に地域のJAが対応できるサービスの内容を確かめるとともに、見積もりを取って他社と比較検討することが必要です。
プランを検討する際には、見積もりに含まれているものと含まれていないものを明らかにすることが大切です。
もし、葬儀にどうしても必要なものが含まれていないと、安い組合員価格が適応されても、追加料金が発生して結果的に料金が高くなることもあるので、注意しましょう。
まとめ
JA(農協)は、組合員や利用者のための葬祭サービス事業を展開しています。農協の相互扶助の考えに基づいた事業なので、価格が低く抑えられているのが特徴です。
また、直営の式場だけでなく地域の連携式場も利用でき、設備の充実した式場から規模に見合ったところを選べます。
ただし、葬祭事業は各地域のJAが行っているので、サービスの内容、プランの種類や価格が異なります。希望通りの葬儀にするためには、事前にサービス内容や価格をチェックすることが大切です。
葬儀の費用を抑えるためのポイント
「葬儀にかかる費用」や「納得の行く葬儀ができるか」は、どの葬儀社に依頼するかで大きく異なることがあります。
そのとき大事なのは、複数社に見積もり依頼して内容を「比較検討」することです。
「葬儀の費用は高額だと聞いたことがあるので、なるべく費用を抑えたい..」
「相見積もりを取りたいけど、自分で直接複数の葬儀社に問い合わせるのは面倒..」
「初めて葬儀の喪主を務めることになったが、どの葬儀社に依頼したらいいのか分からない..」
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ステップ2
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お客様からお伺いしたご希望を元に、条件に合った葬儀社をご紹介いたします(最大3社)。
もし急ぎで病院・警察からの移動を求められている場合は、すぐにお伺いして指定場所まで搬送することも可能です。※葬儀を行う地域や条件によっては複数社紹介が難しい場合もございます。
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ステップ3
葬儀社との打合せ/葬儀日程や内容の確定
葬儀社と葬儀について具体的な内容を話していきます。内容面、費用面など比較検討の上、条件に合う葬儀社が見つかりましたらお申し込みください。
※万が一ご紹介した葬儀社が合わない場合、他の葬儀社のご紹介も可能ですので遠慮なくお申し付けください
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