葬儀の案内状の書き方は?マナーや例文を解説
葬儀では、さまざまな案内状を送りますが、その内容はタイミングや目的によって変わってきます。
最近では、電話やファックス、メールなどのいろいろなコミュニケーションツールが利用されていますが、公の案内はやはり、案内状の形を取ったものの方が丁寧でしょう。緊急を要する場合はメールやファックス、時間に余裕がある場合は案内状を用います。
案内状にはどのような種類があり、どのような点に注意すべきでしょうか。この記事では、葬儀に関する案内状について解説します。
葬儀の案内状の内容と種類
身内に不幸が起きると、親族や知人、さらには会社の関係者や取引先などに訃報を出します。故人の逝去と、葬儀の詳細を知らせるためです。
案内状とは、狭い意味では訃報のことですが、広い意味で捉えると次の四つに大別されます。
(葬儀前に送る)
●訃報や葬儀の案内
(葬儀後に送る)
●お礼状(会葬礼状)
●葬儀後の報告
●法要の案内
葬儀前の訃報は、すばやく伝える必要があるため、電話、メール、ファックスなどが用いられます。葬儀後に送るものは時間的に余裕があるため、より丁寧な封書やはがきにします。
各案内状の内容と送る対象とタイミング
案内状は、その目的によって文面や送り方を使い分けなければなりません。それぞれの種類ごとに、詳しく解説します。
訃報
訃報は、故人が逝去した事実と葬儀の詳細を知らせるものです。送り先としては、家族や親族、仕事の関係者や友人など幅広く挙げられます。
家族や親族には亡くなったことをすぐに伝える必要があるため、葬儀の詳細については決まり次第追って知らせる場合が多くなります。
知人・友人やその他関係者には、訃報の中で葬儀の詳細について併せて知らせることが一般的です。
葬儀への参列を希望するにせよ、家族葬として辞退するにせよ、相手のためにもなるべく早いタイミングで訃報を送らなければなりません。
訃報では次に挙げる内容を記載します。
・故人の名前
・故人の年齢
・逝去した日時、場所
・死因(家族の意向で記載しない場合もあります)
・故人に対するご厚誼への感謝
・葬儀の日程
・宗派
・葬儀を行う会場(名称、住所、駐車場案内など)
・喪主や施主の名前と連絡先
なお、親族以外の参列を辞退する家族葬を選択する場合には「近親者のみで行う」旨を記載し、葬儀の日程や会場は示しません。また香典、供物、弔電を辞退する場合は、相手が迷うことのないようにその旨も記載します。
葬儀の日程は決まり次第すぐに通達する必要があるため、訃報は届くまでに時間がかかる郵送ではなく、電話やファックスで連絡するようにしましょう。
関連記事
訃報をメールで伝える時の文例やマナーとは?知人宛てや社内メールの例も紹介
メールは多くの方が使用する便利なコミュニケーションツールです。 しかし対面や電話での会話とは異なり、相手の反応を直接感じることができず、一方通行のコミュニケーションになってしまうこともあり...
続きを読む
葬儀参列のお礼状
葬儀の参列者へのお礼状は「会葬礼状」とも呼ばれ、喪主および親戚一同の名前で参列に対してお礼を述べたものです。参列者に葬儀当日に渡します。
香典や弔電、供物を用意してくれた方に渡すお礼状は、一般的にはがきで送ることが多いですが、即日で香典返しを行う場合には香典返しにお礼状を添える場合もあります。後日、直接会って香典返しを渡すなら、お礼状は不要です。
会葬礼状やお礼状の内容や送り方に困るようであれば、葬儀社のやり方に従うのがよいでしょう。
葬儀を終えた際の報告
家族葬など、近親者のみで葬儀を行った場合において、会社関係者や友人などに対する事後報告と、生前お世話になった方への御礼を伝えるためにお礼状を送ります。
送るタイミングとしては葬儀後1週間~1カ月が目安で、次に挙げる内容を記載します。
・故人の名前
・故人の年齢
・逝去した日時、場所
・死因(家族の意向で記載しない場合もあります)
・故人に対するご厚誼への感謝
・家族や近親者のみで葬儀を済ませたこととそのお詫び
なお、年末(11月や12月)に亡くなった場合については、喪中はがきや寒中見舞いを送ることで訃報とするケースもあります。
一般葬だったら参列したいと考えていた故人の友人や知人と、後日トラブルになるケースもあります。それを避けるためにも、葬儀は家族のみで執り行い、無事に終了した報告、逝去の知らせが遅くなったことへのお詫びは必ず送るようにしましょう。
法要の案内
四十九日や一周忌など、法要の日時や場所を知らせる案内状です。送る相手は家族や親族など、法要に参列してほしい人たちです。法要が行われる日の1カ月前までに相手に届くように送りましょう。
記載する主な項目は次に挙げる内容です。
・法要の名称(四十九日法要、三回忌法要など)
・故人名
・法要の日時、場所
・会食の有無や場所
・施主の名前と連絡先
・出欠席の回答を求める場合は、その方法と期限
法要の案内は封書に返信用はがきを同封して送ります。返信用はがきが通常はがきでない場合には忘れず切手を貼り、宛先氏名の下は「行」にしておきます。ごく親しい人物のみで法要を行う場合は、往復はがきで案内を出す方法もあります。
案内状のマナー
案内状には、書き方や送り方で気を付けなければならないマナーがあります。直接会ったり電話などの口頭で伝える場合と異なり、案内状は相手先の手元に書面が残りますので、より注意が必要です。
縦書きか横書きか
従来は縦書きで書くものとされてきましたが、最近は横書きの案内状も見られるようになりました。
ただ葬儀や法事など、仏事に関する書状としては、縦書きの方が無難でしょう。
句読点を使用しない
葬儀や法要に関する案内状を作成する際には、句読点を用いないことが一般的です。
句読点を使用しない理由は諸説ありますが、その一つとして、もともとは毛筆で縦書きをする際、近世になるまで句読点自体がなかったからのようです。
忌み言葉を避ける
文章中に忌み言葉は使用しないことがマナーです。葬儀や法要などの弔事では不幸の繰り返し、不幸や不吉を連想させるような言葉は使用しないようにします。
・忌み言葉の例
たびたび、再三、しばしば、続いて、また、くれぐれも、追って、いよいよ、ますます、浮かばれない、迷う、数字の4と9、死ぬ、苦しむなど
香典や供物の受け取りについて明記する
通夜や葬儀に参列する方は香典を持ち寄るのが一般的ですが、近年では故人の遺志や参列者の負担を軽減するために香典や供物を辞退する遺族も増えています。
参列者が香典を用意するべきかを迷わせないためにも、香典や供物を辞退する場合はその旨を案内状にしっかりと明記しておきましょう。
案内状は早めに送付する
案内状には、葬儀の日程や葬儀場の名前など参列者が必要とする情報が書かれています。当たり前ですが、案内状は葬儀の日程に間に合うように出すのがマナーです。葬儀が終わってから届くのは失礼に当たりますし、参列者に迷惑が掛かりますので、案内状はなるべく早めに出すようにしましょう。
情報ツールが発達した近年では社葬のように日程に余裕をもたせた大規模葬をのぞいて、葬儀の案内状を郵送で送ることはほとんどなく、メールやファックスが主流となっています。
案内状の例文
ここでは、各案内状について例文を紹介します。
訃報例文
父 鈴木太郎につきまして 令和〇年〇月〇日永眠致しましたので謹んで皆様にお知らせいたします 故人に対する生前中のご厚誼に深く感謝申し上げます
尚 葬儀は下記のとおり行います
通夜式 〇月〇日 18時より
葬儀式告別式 〇月〇日 11時より
葬儀会場 あしたかホール(住所 飯田市鴨井1-1-1 電話 123-12-1234)
宗派 ◯◯◯
喪主 鈴木 一郎(長男)
連絡先 電話番号など
令和〇年〇月〇日
鈴木 三郎
葬儀参列のお礼状例文
亡父 鈴木太郎 儀 葬儀に際しましては 御多用中にも拘らず御会葬いただき 且つ御鄭重なる御厚志を賜り誠に有り難く厚く御礼申し上げます
尚 故人が生前に賜りました格別の御懇情に対しましても 茲に併せて厚く御礼申し上げます 早速拝趨の上御挨拶申し上げるのが本意でありますが 略儀乍ら書中を以って御礼申し上げます
令和〇年 〇月〇日 通夜
〇月〇日 葬儀式告別式
神奈川県横浜市西区大鳥町1-1-1
喪主 鈴木一郎
外 親戚一同
尚 本日何かと混雑に取り紛れ不行き届きの段 何卒御容赦下さいます様御願い申し上げます
葬儀後の報告例文
母 鈴木花子 儀 かねてより入院療養中でしたが 去る〇月〇日 95歳にて永眠いたしました
ここに故人が生前賜りましたご厚誼に対し厚く感謝申し上げます
尚 葬儀につきましては 故人の遺志により 近親者のみにて執り行いました ご連絡を遅れましたことを深くお詫び申し上げます 事後の御報告となりますが 略儀ながら謹んでご通知申し上げます
田畑市寺島1-1-1
喪主 鈴木 一郎
外 親戚一同
法要案内の例文
謹啓
皆様方におかれましては益々御清祥のこととお慶び申し上げます この度 故鈴木太郎の一周忌法要を下記にて執り行います ご多用中誠に恐縮に存じますが皆様方のご参列賜りたくご案内申し上げます
敬具
記
日時 令和〇年〇月〇日 午前10時より
場所 春秋苑(住所 東京都葛飾区鳴海1-123 電話番号 12-1234-1234)
法要後 同場所にて会食の御席を用意しております
令和〇年〇月〇日
神奈川県横浜市西区大鳥町1-1-1
施主 鈴木一郎
お手数ながらご参列について〇月〇日までにご返信ください
最後に
今回は葬儀に関する案内状について解説しました。
案内状は、こちらの想いを伝えるだけでなく、参列してほしい、しないでほしいなど、相手の行動を促すものでもあります。だからこそ失礼のない文面とマナーが求められます。
実際には遺族が製作することはまれで、葬儀社などに依頼すれば対応してくれるでしょう。
いくつかの文例から選ぶこともでき、また最近ではオリジナルの文面を作成してくれるサービスもあります。
今回の内容を参考に適切な案内状を選んでください。
葬儀の費用を抑えるためのポイント
「葬儀にかかる費用」や「納得の行く葬儀ができるか」は、どの葬儀社に依頼するかで大きく異なることがあります。
そのとき大事なのは、複数社に見積もり依頼して内容を「比較検討」することです。
「葬儀の費用は高額だと聞いたことがあるので、なるべく費用を抑えたい..」
「相見積もりを取りたいけど、自分で直接複数の葬儀社に問い合わせるのは面倒..」
「初めて葬儀の喪主を務めることになったが、どの葬儀社に依頼したらいいのか分からない..」
そのような方には当サイト「安心葬儀」で、簡単に無料で比較見積もりが可能ですので、ぜひご利用ください。
関連記事
安心葬儀とは?相見積もりを利用するメリット、利用の流れについて
依頼する葬儀社を決めるのは、逝去後数時間以内が大半と言われております。 時間が無い中で決定する必要があるにも関わらず、葬儀には十数万円〜数百万円のまとまった費用がかかる上、葬儀の品質は葬儀...
続きを読む
安心葬儀 ご利用の流れ
-
ステップ1
お客様センターまでお電話ください
安心葬儀お客様センター0120-99-1835 までお電話ください。相談員がお客様から希望する葬儀内容、ご要望等をお伺いいたします。24時間365日対応・通話無料です。
-
ステップ2
ご希望の葬儀内容に合った葬儀社をご紹介
お客様からお伺いしたご希望を元に、条件に合った葬儀社をご紹介いたします(最大3社)。
もし急ぎで病院・警察からの移動を求められている場合は、すぐにお伺いして指定場所まで搬送することも可能です。※葬儀を行う地域や条件によっては複数社紹介が難しい場合もございます。
-
ステップ3
葬儀社との打合せ/葬儀日程や内容の確定
葬儀社と葬儀について具体的な内容を話していきます。内容面、費用面など比較検討の上、条件に合う葬儀社が見つかりましたらお申し込みください。
※万が一ご紹介した葬儀社が合わない場合、他の葬儀社のご紹介も可能ですので遠慮なくお申し付けください
\ 最安8.7万円から葬儀社をご提案可能 /
葬儀のご相談はこちら
\ 安心葬儀は最安8.7万円から葬儀社をご提案可能。ギフト券最大1万円分プレゼント /
- 急いで葬儀社を手配したい
- 病院からの搬送を急ぎで依頼したい
- 葬儀の費用相場を知りたい
- 葬儀費用の複数社見積もりを取りたい
依頼・見積り通話
無料0120-99-1835安心葬儀お客様センター24時間/365日対応※利用規約に同意の上お電話ください。
安心葬儀おすすめプラン
安心葬儀が全国7000社から厳選した葬儀社のおすすめプランをご紹介します。お近くの式場でご予算に沿う葬儀ができるようご相談承りますのでお気軽にお問合せください。
\ 最安8.7万円から葬儀社をご提案可能 /
葬儀のご相談はこちら
\ 安心葬儀は最安8.7万円から葬儀社をご提案可能。ギフト券最大1万円分プレゼント /
依頼・見積り通話
無料0120-99-1835安心葬儀お客様センター24時間/365日対応※利用規約に同意の上お電話ください。