永代使用料の渡し方・表書き・相場を解説
お墓の土地を使用する権利を得るために支払う費用を「永代使用料」と言います。
永代使用料には、どのくらいのお金を支払わないとならないのか、渡し方のマナーはあるのかなどが気になる方も多いでしょう。
今回の記事では、永代使用料の渡し方、費用相場、管理費・永代供養料との違いなどを紹介します。
永代使用料の支払いを行う予定の方は参考にしてください。
永代使用料とはなにか
まず、永代使用料の基本的な知識を紹介します。
読み方は「えいたいしようりょう」です。
似た言葉もいくつかあるので、それぞれの意味を押さえていきましょう。
永代使用料は「墓地を使用するための料金」
永代使用料の定義としては、お墓の土地を使用するために必要となる料金で、「墓地代」や「使用権利料」と言い換えることができます。
逆に、料金を支払わないと、いかなる理由があってもお墓の土地を使用することはできません。
永代使用料を支払うと「永代使用承諾書」が発行されて、お墓の土地の使用が認められます。
永代使用の制度は江戸時代に誕生した
永代使用料の制度ができたのは江戸時代で、歴史は浅いといってもよいでしょう。
キリスト教を禁じた江戸幕府は、全ての日本人がどこかの寺院に属する「檀家制度」を設けました。
そこから代々、寺院が檀家に墓を貸し続けるという慣習が生まれました。
永代使用料を支払うことも、現代まで根付いている檀家制度による文化と言えます。
注意:永代使用料では土地の「所有権」は得られない
永代使用料は、あくまでお墓の土地を使用する権利を得るための費用ということで、所有権は得られません。
そのため、他の人に売ったり、貸したりすることはできません。また、そのお墓の土地を使用しなくなった際には返還することになります。
お墓の土地について何か気になることがあれば、まず土地の所有権を持つ方に相談する必要があります。
なお、お墓の土地を返還した後も、今まで支払ったお金は戻ってきません。
その点についても心得ておきましょう。
管理費との違い:設備を維持するための費用
お墓の「管理費」は、お寺や霊園の設備を維持するために必要となる費用です。
安心安全に設備を利用するために、必要となるお金です。墓地の清掃や施設の維持費、植栽の手入れなど、墓地や霊園の共用部分の管理に使われる費用で、年に1回など定期的に支払います。
永代使用料と同じ意味と勘違いされることがあります。
しかし、意味が違うものとして、しっかり押さえていきましょう。
永代供養料との違い:遺骨を供養してもらうための費用
永代供養料は、遺骨を永代に渡って管理・供養してもらうために必要となる費用です。
この永代供養料により、墓地の管理者がお墓の維持管理や、合同法要による供養を行ってくれます。
さまざまな事情から、遺族が自分たちでお墓の管理をすることが難しくなった場合において、管理者が代わりに供養することを希望するときに支払います。
永代使用料の費用相場
永代使用料の費用相場の目安を紹介します。
永代使用料の相場は地域により異なる
永代使用料の費用相場は、地域によって幅がありますが、全国平均としては約60万円〜80万円と言われています。
東京23区の場合は約160万円〜200万円、東京23区外では約40万円〜60万円と言われていて、東京都では23区の方が費用相場は高いということが分かります。
それ以外の地域では、大阪府が約80万円〜100万円、愛知県が約50万円〜60万円、福岡県が約50万円〜60万円と言われています。
住んでいる地域の明確な費用が知りたい方は、お寺に確認を取ることをお勧めします。
永代使用料の相場が変わる理由
続いて、永代使用料の相場が状況によって変わる理由を紹介します。
なお、料金を安く抑えられるのは地方の墓地です。
公営霊園・寺院墓地・民営霊園の違い
公営霊園・寺院墓地・民営霊園の違いにより、永代使用料の相場が大きく変わることがあります。
公営霊園は地方自治体が管理・運営しているので、三つの施設の中で管理費用を一番安く抑えられます。ただし、使用料はその霊園のある地域ごとに変動します。
寺院墓地は、その名の通り寺院が運営している墓地で、使用を希望する場合、檀家になる必要があります。
費用については寺院によって変動します。
民営霊園は民間会社が運営していて、宗教問わず受け入れています。
費用は、霊園により変動します。
お寺の格付けによる違い
永代使用料の費用相場は、「寺格(じかく)」によっても上下することがあります。
寺格とは、寺院の格式(等級)のことです。
名の知れたお寺の場合、相場も高くなりやすいです。
土地の価格
土地の価格によっても永代使用料の相場が変動することがあります。
東京の場合、郊外に行くほど費用が抑えられ、都心に近づくほど相場も上がる傾向です。
墓地が山奥にあったり、交通の便が悪かったりする場合も、費用を抑えられます。
区画の広さ
墓域の区画が広いほど、比例して永代使用料の相場も高くなりやすいです。
広い墓域を確保するほど、高額になる場合があります。
設備の充実具合
墓地の設備の充実具合によっても、永代使用料の費用相場が変動することがあります。
「駐車場・休憩所がある」「お墓参りに必要な道具がある」「バリアフリー設計が施されている」というように、設備の充実度が高いほど費用相場も上がりやすいです。
永代使用料の支払い方法と表書き
続いて、永代使用料の支払い方法と表書きの書き方を紹介します。
これから永代使用料の支払いを行う方は、手順やマナーについてしっかり押さえていきましょう。
料金は墓地の管理者に払う
永代使用料を支払う相手は、墓地の管理者です。間違えないように気を付けましょう。
【永代使用料の渡し方】白無地の封筒を使う
永代使用料は、白無地の封筒を使って渡すのがマナーとなります。
手渡しは失礼に当たるので気を付けましょう。
表書きには、そのまま「永代使用料」と書くことができます。
その下には「自分の名前」、封筒の裏には「金額」も忘れずに記入してください。
また、金融機関の窓口で納入する方法もあります。
その場合は、墓地の管理者の指示に従った上で永代使用料を支払うようにしてください。
永代使用料には消費税はかからない
永代使用料は、課税対象外となるので消費税は掛かりません。
そのため、提示された金額のみを支払います。
しかし、墓石を建てる際の工事費や管理費などには消費税が掛かるので、間違えないようにしてください。
永代使用料の支払いは初回契約時のみ
永代使用料は、一般的には墓地の初回契約時に一括で支払うことになります。
一括で支払えない場合、相談すると分割に応じてくれることがあります。
また、管理費は「年1回」などのように定期的に支払う必要があるので、間違えないように気を付けましょう。
お墓の建立に必要な費用
お墓を建てる場合、さまざまなことに費用が掛かります。
合計金額を算出した上で決めましょう。
以下、永代使用料以外の、お墓の建立に必要な費用を紹介します。
墓石代:約100万~200万円
墓石代は、種類によっても異なりますが、約100万〜200万円掛かります。
「集合墓」は比較的安く費用を抑えることができますが、大きなデザイン墓石などは200万円以上することがあります。
一般墓は、約100万〜200万円の金額に収まることが多いようです。
管理費:約5000円~2万円
管理費は年間、約5000円〜2万円掛かります。
公営の場合、相場は年間で2000円前後です。
寺院の場合、相場は年間で1万5000円前後となります。
民営の場合、相場は年間で約4000円〜1万円と幅広いのが特徴的です。
納骨法要・開眼供養のお布施:約3万円~5万円
納骨法要・開眼供養を行うときに僧侶に渡すお布施の目安は約3万円~5万円と言われています。
納骨法要は、遺骨を骨壷に納めた後に、お墓に納めて供養することです。
開眼供養は、お墓などを新しく購入した際に魂を込める儀式です。
どちらも納骨には必要な儀式となるので、目安の費用をしっかり押さえていきましょう。
永代使用にまつわるQ&A
最後に、永代使用料にまつわるQ&Aを紹介します。
永代使用権は他の人に譲渡できる?
永代使用権は、基本的に他の人に譲渡することはできません。
第三者に対して無断で譲渡すると、最悪の場合、永代使用権を取り消されることもあるので気を付けましょう。
永代使用権は相続可能?
永代使用権は、代々子孫に受け継ぐことが認められています。
法律上は「祭祀財産」に分類され、一般的な相続財産とは区別して扱われます。
しかし、子孫に対してであっても、譲渡や転売を行うことはできません。
永代使用権の返還はできる?
永代使用権を管理者に返還することはできます。
しかし、永代使用料については戻って来ません。
墓地の管理者がそもそもの所有者なので、永代使用権は権利を得ているだけに過ぎません。
まとめ
永代使用料は墓地を使用するために必要となる費用です。
料金は墓地の管理者に、初回契約時に一括で支払うことになります。
費用相場は地域により異なりますが、全国平均としては約60万円〜80万円と言われています。
お金を渡すときは白無地の封筒を使い、表書きには「永代使用料」、その下には「自分の名前」封筒の裏には「金額」を記入して渡すようにしてください。
お墓の建立に必要な費用は全国平均で約167万円と言われていますが、霊園・墓地のある地域により大きく変動します。
管理費は設備を維持するための費用で、永代供養料は遺骨を供養してもらうための費用です。
お墓の建立を行う予定の方こそ、永代使用料を含め、必要な費用をしっかり確認していきましょう。
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