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年末年始にも葬儀は行える?流れや注意点などを解説

年末年始にも葬儀は行える?流れや注意点などを解説

人の死は突然訪れることがあり、そのタイミングが年末年始に重なることも有り得ます。

このようなときはどうしたらよいのでしょうか。

多くの会社が年末年始は休みとしていますが、葬儀社や火葬場は営業しているのでしょうか?年末年始に不幸が発生してしまったときに注意しておくべきこともあります。

そこで今回は、年末年始の葬儀に関して解説します。

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年末年始に葬儀を行える?

まず、年末年始といっても定義はありませんので、ここでは12月28日ごろから年明け1月3日ごろまでを年末年始として話をしていきます。

結論から言うと、火葬場が開いていれば年末年始でも葬儀を行えます。ただし、参列者の都合を考慮した上で年末年始期間中は家族葬(密葬)を行い、後日あらためて本葬という方法を取ることもあります。

葬儀社は年中無休

一般的に葬儀社は年中無休であり、24時間営業です。年末年始でも、遺体の搬送や葬儀の依頼が可能です。

火葬場は年末年始に休業がある

火葬場は年末年始に何日か休業します。休業期間は火葬場や年度によってさまざまです。例えば、「年末は30日から休業」の場合や「年明けは2日までが休業」などのケースがあります。

年末年始の葬儀は火葬場の休業と予約状況による

つまり火葬場の休業日に重ならず、予約が空いていれば葬儀を行うことができます。なお休業の数日間は火葬ができないので、その前後は火葬予約が混み合います。

特に年末年始の休業後の何日かは火葬の予約で埋まっていることもあり、実際に火葬ができるのは数日先になってしまうこともあります

公営斎場も年末年始に休業する

もう一つ、公営斎場も年末年始は休みになります。このため葬儀会場として公営斎場を利用する場合には、公営斎場の休みの状況によって年末年始に葬儀を行えるかが決まります。

公営斎場は、火葬場以上に年末年始は混み合うことが多く、利用できるのは1週間先、10日先というケースも珍しくありません。

年末年始は葬儀費用が変わる?

年末年始は、飲食店やレジャー施設などで通常よりも割高な年末年始料金となっている場合があります。この点、葬儀業界ではどうなのでしょうか?

ここでは年末年始の葬儀費用について説明します。

基本的な部分は変わらない

葬儀費用そのものは年末年始であっても変わりません。例えば式場利用費は、年末年始期間中でもそれ以外の期間でも同じ料金です。

年末年始で増える可能性の高い費用がある

ただし、年末年始特有の事情で費用がかさむかもしれない項目がいくつかあります。

ドライアイス料金や安置料

自宅や葬儀社の霊安室などで故人を安置する際にドライアイスを使用する場合、ドライアイス料金が日数分発生します。

年末年始は火葬場が数日間休みとなり、予約も混み合うため、亡くなってから葬儀を行うまで期間があり、その日数分のドライアイス料が掛かるのです。ドライアイスは1日あたり8000円~1万円が相場です。

また葬儀社の霊安室や遺体保管施設を利用した場合には、安置料といった名目の費用が掛かりますが、上記のドライアイス同様に亡くなってから葬儀を行うまでの日数分が必要です。安置料は1日あたり1万円が相場です。

宿泊代

遠方から来る家族や親戚のために、葬儀会場近隣の宿泊施設を手配することがあります。このときは宿泊施設が年末年始料金となっていることがあり、通常よりも高くなる可能性があります。

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年末年始に葬儀を行う場合の注意点

ここでは、年末年始期間中の葬儀に関して、特に注意しておくべきポイントを解説します。

連絡すべきところへは連絡を行う

年末は慌ただしく過ごされている方が多く、年明けはおめでたい雰囲気です。訃報を伝えることに抵抗感を覚える人もいるでしょう。

しかし、親戚や付き合いの深い友人関係、そして勤務先などの連絡すべき相手には、遠慮や気遣いはしつつも漏れなく連絡を行います。

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菩提寺や教会などには早めに連絡を行う

住職や神職の方々の年末年始には行事予定が入っていることが多く、特に忙しい場合があります。そのため、葬儀の予定を受諾してもらえるように、早めに連絡するとよいでしょう。費用の面を考えて一日葬に変更するなども、事前に菩提寺に相談し、確認しておくようにします。

早めに現金を手元に確保しておく

葬儀のときは、何かと現金で支払いする場面が多くなるかもしれません。しかし、年末年始は休業している金融機関もあり、ATMを利用するにしても通常の利用可能時間から短縮されていることがあります。

そのため、金融機関窓口やATMを利用する場合には、必要に応じて早めに現金を引き出しておくことをお勧めします。

葬儀社に遺体の安置方法を相談しておく

年末年始は火葬をすぐに行うことができず、数日間遺体を安置しなければならない可能性もあります。安置料金が追加で発生する場合もあるため、事前に葬儀社へ相談しておきましょう。

急いでいても死亡後24時間経過しないと火葬できません

特に年末は、葬儀日程を年明けに先延ばししたくないということで、急いで葬儀を行ってしまいたいという遺族もいます。

しかし「墓地、埋葬等に関する法律」で「死後死亡又は死産後24時間を経過した後でなければ、これを行つてはならない」と定められています(コレラやエボラ出血などの特定の感染症に故人が罹患していた場合はこの限りではありません)。

そのため12/30に亡くなられた場合は、年内に葬儀を終えられない可能性があることを留意しておきましょう。

また、死亡届や埋火葬許可申請を行う役所も年末年始はお休みになりますので、時間外受付を利用します。

受付日時や時間帯は、各都道府県市区などに準じて調べるとよいでしょう。

年末年始期間中は面会できない施設もある

公営斎場に故人を安置している場合、年末年始期間中は休業となり、線香を上げたり顔を見に行ったりといった面会ができない場合もありますので確認および注意をしておきましょう。

年末年始に亡くなった際にやるべきこと

早めに現金を手元に確保しておくことなどの前項で触れた部分以外は、それ以外の期間に亡くなった場合と比べて特段やるべきことに変わりはありません。

違いを一つ挙げるとすれば、亡くなってから葬儀までの日数が空いてしまう場合、故人の身体が傷まないように対応をよく検討することです。

前述した通り、年末年始は火葬場が休業となることの影響で、亡くなってから葬儀が行えるまで数日間待つ可能性が高くなります。その対応策の一つとして、「エンバーミング」があります。

エンバーミングは、エンバーマーと呼ばれる専門技術者が行う遺体の衛生保全における処置です。主な内容は遺体の消毒および防腐処置で、死化粧や整髪も含まれる場合が多くあります。

エンバーミングを行うことで、ドライアイスなどによる冷却を行わずとも、常温で遺体を保全することが可能となり、形成の悪化も防ぐことができます(損傷が著しい場合など、故人の物理的な状態によっては、修復その他の特殊処置やエンバーミング自体が難しい場合もあります)。

エンバーミングは15万円~25万円が費用相場ですので、数日間のドライアイス料金や施設での安置料とを比べてさほど費用に差が出ないこともあるようです。

エンバーミング処置は、ドライアイスによる処置と比べて、凍った状態ではなく故人の身体に触れることができたり、臭気や腐敗による変色を軽減したりすることが見込めます。

ただし、エンバーミングは環境が整った施設で行われるため、処置時に遺族の立ち合いはできません(故人が戻ってくるのに、1~2日ほどかかる場合があります)。

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また、年末年始は暖房器具を使うことが多い季節ですが、自宅に故人を安置する場合、安置する部屋は暖房を使わないようにしておきましょう。

その他、年末年始以外の期間と変わらない主な「すべきこと」は以下になります。

  • 死亡診断書の受け取り
  • 葬儀社への連絡
  • 死亡届や埋火葬許可申請の記入と届出(役所への届出は葬儀社が代行することも可能)
  • 葬儀社との打ち合わせ(葬儀日時や内容の決定)
  • 寺院、教会、神社など司祭者への連絡、挨拶
  • 親族や勤務先などへの訃報
  • お布施など司祭者へのお礼の用意
  • 通夜、葬儀式および告別式を営む・手伝いをしてくれた方などへのお礼

年末年始は慌ただしく、特に年明が明けると世間はおめでたい雰囲気一色になっていますが、そういった状況でも、親戚や友人、勤務先などへは亡くなったことをしっかりと連絡するようにしましょう。

これまでに説明したように、菩提寺や教会にとって年末年始はさまざまな行事が予定されていて、一年の中でも特に忙しい時期です。訃報は早めに連絡するようにしましょう。

年末年始の葬儀だからといって、必要となる手順は普段の葬儀と変わりません。葬儀社への連絡やお布施の用意、葬儀の準備を手伝ってくれた方々へのお礼など、通常の葬儀で必要となるものは、すみやかに行うようにしましょう。

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最後に

今回は、年末年始の葬儀について解説しましたが、いかがでしたか。年末年始は、火葬場や公営斎場が休みになり、その影響で亡くなってから葬儀が出来るまで数日間待つ可能性があります。

年末年始に亡くなった場合に特に注意する必要があるのは、遺体の保全です。どうしても葬儀まで日数が空いてしまいがちですが、故人との別れを後悔のないものにするためにも、身体の状態を維持しておくことはとても大切なことです。葬儀社を選ぶ際に、遺体の保全にどのような対応をしてくれるかをチェックポイントに入れてもよいかもしれません。

ここにまとめた記事が、参考になればと思います。

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