危篤の連絡をする際の考え方や注意点とは?メールの内容や返信の際のマナーなども解説
身内が危篤に陥った場合、誰にどのように連絡すればよいのでしょうか。反対に危篤の報を受けた場合には、どのように対処すべきでしょうか。
落ち着いて的確に行動するためには、事前にシミュレーションをしておくと安心です。
本記事では、身内の危篤の連絡範囲と方法、伝える内容、連絡を受けた側の対応などについて解説します。
危篤の際に連絡する範囲や方法とは
身内が危篤に陥った際、具体的に誰にどのような方法で、どういった内容を伝えればよいのでしょうか。
危篤とは
危篤とは、病気やけがの状態が悪化し、生命の危機に瀕している状態のことです。残された時間が予測できないものの、いつ息を引き取ってもおかしくない身体の状態を指します。
危篤状態から回復することもあり得ますが、基本的には「亡くなる寸前」であると考えられ、その前提で周囲は行動することになります。
また、危篤と間違えやすい言葉として重篤があります。これは、命の危機にある状態ではあるが、回復が見込める状況を指しており、危篤とは異なる意味になりますので注意しましょう。ただし、重篤も病気やけがが命を脅かすほど極めて重い、ということに変わりはありません。
危篤の連絡をする人の範囲とは
身内が危篤状態に陥ったら、まだ息のあるうちに会ってもらえるよう、近しい人たちに連絡をします。
具体的な連絡範囲としては、最優先は同居している家族です。親族については3親等まで(孫やひ孫、おじ・おばや甥・姪などまで)が目安とされ、親族以外の友人・知人については付き合いの深さを考慮して連絡すべきか判断します。
また、「最期に立ち会ってもらいたいこと」を第一に考え、血縁の近さや親族であるか否かにこだわり過ぎず、親しい関わりのある人には知らせるようにしましょう。
ただし、病室に大人数が集まることは病院側に迷惑になることも考えられます。あまり多くの人に声を掛けないようにしましょう。
家族が危篤状態となると、慌ててしまって連絡が漏れてしまう場合があります。本人の意識があるうちに知らせてほしい相手を聞いておいたり、事前に連絡する相手の住所録を作成しておくとよいでしょう。
危篤の電話連絡で伝えるべきこと
緊急連絡という性質上、危篤の連絡は電話で行われることが一般的です。
身内の危篤に際し、多かれ少なかれ混乱している状態で連絡することになるため、下記のような伝えるべき内容をあらかじめ整理しておくと安心です。
- 電話をかけている本人の氏名、危篤者との続柄、連絡先電話番号
- 危篤者の病状
- 入院している医療機関の情報(名称、住所、電話番号、病室)
- 面会の可否と、病院での取次ぎの方法
また連絡した際、その時点で相手が来られるかどうかも確認しておくとよいでしょう。
相手が遠方の場合は、危篤を知らせるかどうかを迷うことがあるかもしれません。しかし危篤連絡は、駆け付けてもらうことだけが目的ではありません。あらかじめ状況を報告し、「万が一の時に備えて心づもりしておいてほしい」と伝える意味でも、危篤を知らせておくことは大切です。
電話がつながらない場合
危篤の連絡はとにかく急いで知らせることが重要です。
後でまた電話を掛け直すにしても、留守番電話にメッセージを残したり、メールで知らせるなど、相手に早急に用件が伝わるようにあらゆる手段を試みましょう。
相手が留守電メッセージやメールに気が付かない場合もあります。後ほどあらためて電話をかけ、危篤を知らせましょう。
なお、メールで連絡する場合にも、電話連絡時に伝えるべき上記内容を含めるようにします。
親族や友人へのメール文例
親族や友人に送るメールの一例を紹介します。
夜分遅くに失礼します。
先ほどお電話差し上げました○○(危篤者)の□□(危篤者との関係性と連絡者の氏名)です。
お電話不通でしたので、メールにて失礼いたします。
入院しておりました○○の容体が急変し、現在危篤状態です。
医師によりますと今日が山ということですので、 ぜひ一目会っていただけないでしょうか。
入院先は△△病院、△△病棟△階の△△号室です。
折を見てまた連絡させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
自分の勤め先へのメール文例
親族が危篤の場合は、事情を伝えて仕事を休む場合もあります。
こういった場合は、以下のような内容で勤務先に事情を伝えるとよいでしょう。
メールでのご連絡、失礼いたします。
○○部(所属先)の○○(連絡者の氏名)です。
私事で恐れ入りますが、病院から△△(父・母などの間柄を書く)が危篤との連絡があり、これから病院へ向かいます。
急なことで誠に申し訳ありませんが、数日間休暇をいただきたくよろしくお願いします。
詳細はあらためてお知らせいたします。
△△の容体によっては休暇が延長する可能性もありますが、そのような場合は都度連絡いたします。
私が担当しております××の案件は、□□さんへの引き継ぎをお願いします。
その他何かありましたら、私の携帯電話(携帯電場番号を記載)にご連絡いただければと思います。
ご迷惑お掛けしますが、よろしくお願いいたします。
連絡の際に配慮すべきこと
遠方の相手に対しては、現状や医師の見解などを正確に伝え、すぐに駆け付けるか、駆け付ける準備だけ整えて次の連絡を待つかなどの判断をしてもらえるよう配慮が必要です。
加えて、遠方から来てもらう場合には、来てほしいとお願いした側が交通費や宿泊費を負担するという考え方もあることを念頭に置いておきましょう。
危篤者の属している組織(会社など)のメンバーなど、人数の多いグループの連絡の際には、代表者に連絡をしてグループ内への周知を依頼します。危篤の報告だけに留めるか、来てもらいたいのか、意向ははっきりと伝え代表者が困らないようにしましょう。来てもらう場合も代表数名にしてもらうなど、あまり大人数にならないよう配慮が必要です。
危篤に関しては急を要するので、深夜や早朝といった時間帯であっても連絡をして問題ありません。この時は「こんな時間に申し訳ありません」と一言申し添えるようにしましょう。
勤め先に連絡する場合、深夜や早朝の時間帯であればまずはメールで連絡を入れておき、翌朝あらためて電話で連絡をします。
また、危篤の連絡をしたい相手が高齢者や妊娠中の方、病気で療養中の方の場合は、精神的な負担から不調をきたしてしまう可能性があります。そういった方への危篤の連絡は控えるか、慎重に判断するようにしましょう。
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危篤連絡を受けた際の対応とは
危篤の連絡を受けた側の立場では、どのように対応すべきでしょうか。
危篤の連絡を受けた際に確認すべきこと
身内の危篤に際して慌ただしさの中にある連絡者に対し、後になって再確認の電話をするようなことがあってはいけません。
入院先の医療機関の情報(名称、住所、電話番号、病室)や連絡者の連絡先といった必要な情報を復唱する、メモを取るなどして確実に把握します。
また、駆け付ける場合には、いつごろ到着見込みかを含め、その旨を連絡者に伝えておくようにしましょう。連絡者が病室で付き添っていることに配慮し、自分から連絡するときはメールの方がよいでしょう。
すぐにも駆け付ける際のマナーとは
いち早く駆け付けることが最優先ですので、スーツなどのきちんとした格好でなくても普段着や仕事着でも構いません。華やかなアクセサリー類は身に着けない、あまりに派手な服装は避けるといった程度の配慮は必要です。
また、何日間も昏睡状態が続くこともあれば、ほどなく亡くなりすぐに葬儀が営まれることもあります。
遠方の場合は、しばらく滞在することができるように、着替えや交通費・滞在費などの現金を準備しておきます。さらに、万一の場合は自宅に戻らずそのまま葬儀に参列できるよう喪服類一式の準備をした上で駆け付けます。
ただし、もしかすると回復するかもしれないというわずかな望みを持っているご家族の目に触れさせない気遣いを忘れないようにしましょう。例えば、車で駆け付ける場合は喪服を車内においておく、喪服をコインロッカーに預けてから病院へ向かうなど、最大限の配慮をします。喪服で病室に駆け付けることは亡くなることを待っているようで不謹慎と受け取られます。絶対にやめましょう。
駆け付けた際の注意点
危篤者の残された最期の時間を優先して過ごしたいのは、誰よりもご家族でしょう。
できるだけ泣き叫んだり、取り乱さず、ご家族を気遣うことも忘れないようにしましょう。病状を尋ねたり、安易な慰めの言葉をかけたりするのも避けましょう。
駆け付けられない場合
さまざまな事情により、すぐには駆け付けられないということもあるでしょう。駆け付けられるから誠実で、駆け付けられないから不誠実といった話ではありません。
連絡をくれたご家族に正直に状況を話し、今すぐ駆け付けることが難しい旨を伝えます。
手土産などは不要
親族や知人の元を訪ねるときに手土産を持参することは一般的ですが、危篤時に駆け付ける場面に手土産は不要です。持参すると失礼に当たります。財布や携帯など、最低限の荷物だけ持って駆け付けるのがマナーです。
ただし、思い出の写真など、危篤者やそのご家族を勇気づけるような品であれば、持参してもよいでしょう。
そのほかのマナー
危篤者が亡くなった後の話をしないのは最低限のマナーです。
危篤者には、昔の楽しかった思い出話・これまでの感謝の言葉・寄り添う言葉など、相手を安心させるような声掛けや自分の素直な想いを伝えましょう。
また、ご家族の体調を気遣う言葉を掛ける、自分にできることがあればさせてほしいという思いを伝えるなどの配慮も忘れないようにしましょう。
危篤者が仕事上の付き合いの方の場合は、駆け付けるかどうかは上司に判断してもらいます。危篤者が近所の方や町内会の方の場合はすぐには駆け付けず、通夜や葬儀の知らせを待つようにします。
危篤の際に駆け付けるのは連絡をもらった場合のみにとどめ、自分の判断で駆け付けるのは避けましょう。どうしても最期を看取りたい場合は、事前に家族に許可を得てからにします。
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まとめ
危篤とは、回復の見込みがほとんどなく、遠からず息を引き取ると予想される状態を指します。
大切な人が危篤になり、冷静に行動することは難しいですが、親族(目安としては3親等以内)や親しい付き合いのある友人・知人などにこの状況を伝えなければなりません。
連絡の手段としては電話が一般的です。ただし、すぐに連絡が付かなければ留守電やメールなども活用します。
連絡者本人の情報、危篤者の病状、医療機関の情報が最低限必要で、駆け付けるタイミングを相手に判断してもらえるよう、早急に状況を詳細に知らせましょう。
また危篤の連絡を受けた場合、基本的には大至急駆け付けることを最優先します。遠方の場合は宿泊や葬儀参列の準備も整えます。
危篤の際に駆け付けるのは連絡をもらった場合のみ、というのがマナーです。危篤を知りどうしても駆け付けたいときは、必ず家族に連絡をとり許可をもらってから向かうようにしましょう。
連絡をする側、される側、ともに心に余裕がなくなる場面ですが、この記事の内容を少しでも役立ててください。
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