生活保護受給者が死亡したらどうする?葬祭扶助制度を利用した葬儀について解説
本記事のポイント
- 生活保護受給者が死亡しても「葬祭扶助制度」を利用すれば葬儀を行える
- 葬祭扶助制度とは葬儀費用を支払うことができない方に対して、国と地方自治体が葬儀費用を負担する制度のこと
→遺族が葬儀費用を捻出できない状況であることが条件 - 故人が生活保護受給者で身寄りがなく、第三者が葬儀を執り行う場合にも適用される
- 葬祭扶助で行える葬儀は、火葬のみの直葬に限られている
厚生労働省によると、2025年6月時点の生活保護受給者数は約199万人に上ります。総数は前回調査より少なくなっていますが、65歳以上の高齢者は高齢化を背景に大きく増えており、生活保護受給者が亡くなることも増えるでしょう。
この記事では、生活保護受給者が死亡した場合の葬儀の行い方、どのような法的手続きが必要なのかなど、生活保護受給者の死亡時に必要な知識を解説します。
生活保護受給者が死亡しても葬儀はできるのか
結論から言うと、生活保護を受給されている方でも葬儀を行うことは可能です。
経済的な理由で葬儀費用の支払いが困難な場合、国の定める「葬祭扶助制度」を利用することができます。この制度は、生活保護法第18条で定められている公的な支援であり、最低限度の葬儀を執り行うための費用を国と自治体が支給するものです。
まずは、このような公的な支援制度があることを知り、落ち着いて準備を進めていきましょう。
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生活保護受給者が葬儀を行える「葬祭扶助制度」とは
葬祭扶助制度とは生活保護法に基づいて、生活に困窮し葬儀費用を支払うことができない方のために、国と地方自治体がその費用を負担する制度のことです。
この制度は遺族が経済的に困窮している場合や、故人に身寄りがなく大家の方や民生委員などの第三者が葬儀を手配する場合などに適用されます。
あくまで「最低限度の生活」を保障する生活保護制度の一環であるため、支給される費用で執り行えるのは、必要最低限の簡素なご葬儀となります
条件
葬祭扶助制度を利用するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。主に、以下の2つのケースが想定されています。
- 葬儀を行う方が経済的に困窮している場合
葬儀を執り行うべき遺族が生活保護を受給しているなど、経済的に困窮していて葬儀費用を捻出できない場合に申請できます。この場合、故人が生活保護受給者であったかどうかは問われません。 - 故人が生活保護受給者で、身寄りがない場合
亡くなられた方が生活保護受給者であり、身寄りがいない場合も対象となります。このケースでは大家の方や後見人などが申請者となって葬儀を手配することが一般的です。
上記のいずれのケースにおいても、故人に葬儀費用をまかなえるだけの預貯金や資産がないことが絶対条件となります。もし故人に資産がある場合は、そのお金を優先的に葬儀費用に充てる必要があるため、原則として葬祭扶助の対象外となります。
ご自身の状況がこれらの条件に当てはまるか迷われた際は、一人で悩まずお住まいの地域の福祉事務所に相談してみるのがおすすめです。
行える葬儀
葬祭扶助制度を利用して行える葬儀は一般的に直葬に限ります。
直葬とは、お通夜や告別式などの宗教的な儀式を行わず、ご遺体を安置所から直接火葬場へと搬送し、火葬のみを執り行う葬儀の形です。
具体的に葬祭扶助でまかなわれる費用の範囲は、自治体によって若干の違いはありますが、基本的には以下のような内容とされています。

一方で、祭壇の設置、参列者への返礼品や食事の提供、宗教者へのお布施などは扶助の対象外となります。遺族側で追加料金を払ってそれらを依頼した場合は、葬儀費用があるとみなされて葬祭扶助を受けることができなくなりますのでご注意ください。
葬祭扶助制度を利用した葬儀の流れ
故人が亡くなられてから遺族は多くの対応に追われるため、慌ただしくなることが想定されます。いざという時に落ち着いて対応できるよう、葬祭扶助を利用した葬儀の一般的な流れを事前に確認しておきましょう。

福祉事務所へ連絡
まず最初に行うべきことは、故人の住民票がある地域の福祉事務所や役所の福祉課への連絡です。そこで故人が亡くなられたことと、葬祭扶助制度を利用して葬儀を行いたい旨を伝えてください。
担当の方から制度の利用条件や今後の手続きについて説明があります。この段階で、遺族の状況が制度の対象になるかどうかも確認しておくと、その後の手続きがスムーズに進むでしょう。
葬祭扶助申請
福祉事務所もしくは役所の福祉課窓口へ出向き、葬祭扶助の申請手続きを行います。
窓口に備え付けの申請書に必要事項を記入し、提出します。申請が受理されると、自治体による審査が行われます。不明な点があれば、担当者に質問しておきます。
葬儀社手配
葬祭扶助の申請と並行して、葬儀を依頼する葬儀社を手配する必要があります。
手配の方法は自治体によって対応が異なります。自身で探すケースもあれば、福祉事務所から葬祭扶助に対応している葬儀社を紹介されたり、指定されたりするケースもみられます。
自身で探す場合は、必ず葬祭扶助を利用したい旨を事前に伝えた上で、対応可能かどうかを確認してください。
葬儀
葬儀社と打ち合わせを行い、葬祭扶助の範囲内で葬儀の内容を決定します。前述の通り、執り行われるのは直葬となります。
打ち合わせ内容に基づき、ご遺体の安置、納棺、火葬場への出棺、そして火葬という流れで、故人を見送ります。
葬儀費用の支払い
葬儀にかかった費用は、福祉事務所もしくは役所から直接、葬儀社へ支払われます。
そのため、葬儀を行った方が費用を一時的に立て替えたり、葬儀社に直接支払ったりする必要はありません。金銭的なやり取りが発生しないため、費用の心配をすることなく、故人を送り出すことに専念できます。
申請が通らなかった場合の対処法
万が一、葬祭扶助の申請が受理されなかった場合は、以下のような対処法を検討してみてください。

費用を抑えた葬儀プランを検討する
葬祭扶助が適用されなくても、近年では費用を抑えたシンプルな葬儀プランを提供している葬儀社が増えています。
それらのプランを提供している複数の葬儀社から見積もりを取り、費用比較してみると、より費用負担の少ない葬儀社を見つけやすくなります。
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親族に相談する
1人で費用をすべて負担するのが難しい場合は他の遺族や親族に事情を説明し、費用の分担をお願いしてもいいかもしれません。
葬儀ローンを利用する
葬儀社によっては、信販会社と提携した葬儀ローンを用意している場合があります。
すぐにまとまった費用が用意できない場合に有効な手段です。
福祉事務所に理由を確認する
申請が通らなかった理由を福祉事務所や役所の福祉課に確認することも大切です。
理由によっては、葬祭費や埋葬料など他の公的な支援制度を利用できる可能性も考えられるためです。まずは、福祉事務所や役所の福祉課の担当者に、相談してみることをおすすめします。
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葬祭扶助制度を利用する際の注意点
葬祭扶助制度は心強い制度でありつつも、利用する際にはいくつか注意点があります。後々のトラブルを避けるためにも、以下の3つのポイントは押さえておきたいところです。
必ず葬儀前に申請する
最も重要な注意点は、必ず葬儀を執り行う前に申請を済ませることです。
葬儀が終わってからの事後申請は原則として認められません。「葬儀を済ませてから申請しよう」と考えていると、扶助が受けられなくなってしまう可能性があります。
故人がお亡くなりになったら、できるだけ速やかに福祉事務所へ連絡し、葬儀社に依頼する前に申請を行うようにしてください。
納骨やお墓の費用は支給されない
葬祭扶助で支給されるのは、あくまで直葬にかかる最低限の費用です。
そのため、火葬後の納骨やお墓に関する費用、また読経や戒名といった宗教儀式にかかるお布施などは扶助の対象外となります。
これらの費用は自己負担となることを、あらかじめ理解しておく必要があります。ご遺骨をどう供養していくかについては、ご自身の状況に合わせて検討しましょう。
故人に遺留金がないか確認
申請の条件で前述した通り、申請前には必ず故人に葬儀費用に充当できる資産がないかを確認しましょう。
故人の預貯金や生命保険などで葬儀費用をまかなえる場合は、葬祭扶助制度を利用することはできません。もし資産の有無が不明なまま申請し、後から資産があることが判明した場合は、支給された費用を返還しなければならない可能性もあります。慎重に対応してください。
まとめ
この記事では、生活保護受給者の方や経済的に困窮されている方が利用できる「葬祭扶助制度」について解説しました。
大切な方を亡くされた悲しみの中で、葬儀費用の不安まで抱えることは、計り知れないほどの心労かと存じます。葬祭扶助制度は、そうした状況にある方が、経済的な負担なく、故人を尊厳もってお見送りするための大切な制度です。
この制度を利用して行えるのは、お通夜や告別式のない直葬というシンプルな形ですが、故人とのお別れをきちんと行うことは十分に可能です。
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ステップ3
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