家族葬における香典返しのマナーとは?相場や品物も解説
どのような場面でも、いただきものをもらえば、お返しをするのが礼儀であり、それは葬儀でも同様です。
家族葬では香典を辞退するケースがありますが、香典返しについてはどのように考えればよいでしょうか。受け取った厚志に対して失礼な対応をするわけにはいきません。
そこで今回は、家族葬での香典返しに関するマナーなどを解説します。
家族葬では香典を辞退する?
家族葬では「香典辞退」とするケースが増えています。
喪主側が香典を辞退する理由として、関係者に負担をかけたくないという配慮の気持ちや、香典返しの手間を省きたいなどの考えが背景にあるようです。
また、家族や親族からもらう香典は高額であることが多く、血縁関係によっては金額の幅も大きくなりがちです。そのため、葬儀後に金額に応じたお返しを用意する手間や負担を避けたいという理由もあるでしょう。
ただ、実際には喪主の意向によって、香典辞退を選んでも、香典を受け取ってもどちらでも問題ありません。
もちろん香典を受け取るのであれば、お返しをすることがマナーです。
ただし、香典返しは贈っていいものと避ける方がよいものがあります。
香典返しで贈るものは、後に残らないもの、使ってなくなるものがよいと言われています。
そのため、お菓子やコーヒーなどの食べ物や飲み物をお返しすることが多くなっています。常温で日持ちのするものだと貰う側にも喜ばれるでしょう。
また、後に残らないものだとしても、生ものを選ぶのはマナー違反です。仏教の考えでは四十九日の忌明けまでは肉や魚を抜いた精進料理を食べて過ごすなど、肉や魚などの生ものは「四つ足生臭もの」として昔から避けられています。
また、慶事で使われる昆布やかつお節も香典返しにはふさわしくないため、避けるようにしましょう。
香典を辞退すると決めている場合は、参列者が香典を準備しないように事前に案内しておきましょう。
家族葬の香典返しはいつ渡す?
香典返しを渡すタイミングは主に二つあり、一つは「後返し」、もう一つは「当日返し(即日返し)」と呼ばれます。
どちらを選ぶかには地域性もあり、関西では従来からの後返し、関東や中部~東北地方・北海道では当日返しが多いと言われています。近年は家族葬が増えているため、高額の香典にも対応できるという理由で、後返しがやや増加傾向にあります。
後返し
後返しは、葬儀後の四十九日法要を終えた後に香典返しの品物を贈ります。このタイミングでお返しをするのは、故人の四十九日法要が無事に済んだことの報告を兼ねているからです。葬儀後に時間の余裕があるため、もらった金額に応じて品物を選びます。
神道であれば、五十日祭を終えてから。キリスト教では、1カ月後の追悼ミサや召天記念日のころが香典返しを行うタイミングの目安です。
当日返し
当日返しは、通夜または葬儀告別式の会場で受け取った香典に対して、その場で香典返しを渡す方法です。
当日返しでは、受け取る香典額に関わらず、一律の品物をお返しすることが基本です。
家族葬での香典返しの相場
香典返しは、もらった金額の3分の1~半分程度の品物を用意することがマナーとされています。
家族葬も一般葬と同じく、この「半返し」が基本的な考え方です。
後返しの場合には、もらった香典の金額に応じて香典返しの品物を用意します。1万円の香典には3000円~5000円程度の、3万円の香典には10000円~15000円ほどの品物をお返しすることになります。
当日返しの場合では、香典の金額に関わらず、一律に同一(同額)の香典返しをしますが、用意する香典返しの相場は3000円前後と言われています。
家族葬では主な参列者が故人や遺族と血縁関係にある人になるため、香典の金額が高額になる傾向があります。そのため当日返しをする場合でも、後返しと同じタイミングであらためて香典額にふさわしい品物を追加でお返しすることがあります。
後返しを行う場合、宗教・宗派によって忌明けの日が異なりますが、仏式であれば四十九日の法要を終えた忌明けを過ぎてから贈りましょう。
四十九日法要から1カ月以内に相手に届くように手配しましょう。
また直接ではなく配送で香典返しを送る場合は、挨拶状を一緒に送るようにします。
家族葬の香典返しに向いている品物
香典返しでは基本的に「後々残らないもの」を選択することがマナーです。
慶事では時計や写真立てなど、記念として後々まで形として残る品物が贈られますが、葬儀や法要といった弔事では後に残らないものを選びます。
残らないものとして、お茶やコーヒーなどの飲料、海苔や梅干しなどの食品類、煎餅やクッキーなどの菓子類、しょうゆやサラダ油など調味料、タオルや洗剤などの日用的消耗品、雑貨などが香典返しとして選ばれています。
食品などを選ぶ場合は、相手を急かさないためにも常温で日持ちするものを選びましょう。
比較的日持ちのしやすいコーヒーやお菓子が選ばれることが多いです。
また最近は、チョイスギフト(カタログギフト)も人気です。喪主側は品物選びに頭を悩ませる必要がありませんし、受け取った方も自由に品物を選べるからです。当日の受付で香典額を確認し、金額に応じたチョイスギフトを渡すというやり方は、参列する人数が比較的少なく香典が高額になる傾向の家族葬には、特に向いている方法と言えます。
当日返しの場合は、大きさや重たさにも気を配り、参列者が持ち帰りやすい品物を選ぶなどの配慮も大切です。商品券などは金額が明確に分かってしまうため避けた方がよいでしょう。
香典返しと一緒に渡す御礼状の書き方とは?
香典返しに御礼状を添えた方がよいのは、後返しで宅配便などを利用して送る場合です。
当日返しでは御礼状を添付しないのが一般的ですが、渡した品物が香典返しであることが分かるようにするための定型文の挨拶状を添えることが多くなっています。
御礼状を書く際の主なポイント
- 句読点を使わない
- 季節の挨拶は使用しない(いきなり本題から入ります)
- 忌み言葉を使用しない
- 生前故人がお世話になったことへの感謝や香典に対するお礼、法要が無事に終わったこと、香典返しの品物を贈ったことを書く
- 配送で贈ることになった場合は、略儀で済ませることへのお詫びも添える
- 宗教・宗派による言葉の違いに注意する
- 通常の濃さの筆記具を使用して書く(薄墨ではありません)
なお、下記に例文を紹介しますが、通常は香典返しを注文する際に、返礼品業者に御礼状の作成も注文してしまうケースがほとんどです。
御礼状の例文
謹啓
父 〇〇〇〇 儀 葬儀に際しましては ご丁重なるご厚志を賜り誠に有難く衷心より深謝申し上げます
おかげをもちまして 〇月〇日に四十九日法要を滞りなく済ませることができました
つきましては供養のしるしとして 心ばかりの品をお送り致しますので 何卒ご受納くださいますようお願い申し上げます
本来であれば直接お目にかかりご挨拶すべきところ 失礼ではございますが 略儀ながら書中をもって御礼のご挨拶を申し上げます
敬白
令和〇〇年〇月〇日
〇〇〇〇(喪主や施主の名前)
お返し不要と言われた場合の対応は?
香典を受け取る際に、稀に「お返しは不要です」と希望する方がいます。
この場合には先方の意向を尊重し、香典返しは渡さないことがマナーとなります。ただし、品物は送らないにせよ、御礼状を送って感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
それでも、心情的に何もお返ししないのは抵抗感があるといった場合については、お中元やお歳暮などの別の機会を利用し、もらった香典の金額に見合った品物をお送りするというケースもあります。
特に親しい間柄であれば電話でお礼を伝えてもよいでしょう。
最後に
今回は家族葬での香典返しに関するマナーなどを解説しました。
家族葬では「香典辞退」とするケースも見られますが、香典を受け取る場合には香典返しを行うことがマナーであり、この点は特に一般葬と変わることはありません。
家族葬で香典を受け取る場合、どう対応してよいか迷ってしまうことがあるかもしれません。
家族葬での香典の受け取りや香典返しについて検討されるときなど、今回の内容を参考にしてください。
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