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家族葬のマナーとは?参列すべきかの判断基準や、親族のみの葬儀のマナーなどを紹介

家族葬のマナーとは?参列すべきかの判断基準や、親族のみの葬儀のマナーなどを紹介

最近では、葬儀を家族葬で行う人が増えています。しかし、親族とごく親しい人しか参列できない家族葬は、周囲の人たちを戸惑わせてしまう側面もあります。なぜなら、参列できなかった側としては、最期に故人に手を合わせられないことが、心残りになってしまうからです。喪主の希望通りに参列を控えるべきかどうかと、迷う部分も多いのではないでしょうか。

参列の問題だけでなく、香典は持参すべきなのか、供花を出してもよいのか、さらには家族葬だからこそ参列時に気を付けるべきことはあるのか? など、私たちを迷わせることがたくさんあります。

この記事では、家族葬に関して、参列者としての判断基準や、気を付けなければならないマナーなどを紹介します。

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家族葬に参列すべきかどうかの判断基準とは

家族葬は「家族だけで行う葬儀」程度の意味で、明確な定義が存在しません。一般的に「家族および親族を中心として、近しい関係者のみで行う小規模葬儀」と捉えられています。

しかもこの「家族」の指し示すところも曖昧です。同じ屋根の下に住む家族を指すこともあれば、3親等や4親等などの親戚を含むケースもあります。家族や親族ではなくても、「家族同然にしてきたあの人だけは」「お世話になったご近所さまだけは」などと、参列者の範囲は実にさまざまです。

とはいえ、基本的な方針は、一般的な葬儀のように広く参列者を呼ばず、喪主から直接参列を案内された人だけが家族葬に参列します。

参列への判断基準の詳細については下記です。

家族葬に参列すべき場合

家族葬に参列すべき人には、どのような人が挙げられるのでしょうか。

●故人の家族

故人の家族は、当然ながら参列の対象者です。

●故人の親族

親族も家族葬に参列する対象になることが多いです。ただし親族といえども、喪主が自分たちだけで葬儀を行いたいと判断すれば、その想いを尊重しなければなりません。最近では葬儀後の事後報告も増えています。

●喪主や遺族に参列を誘われた人

親族ではないけれど、故人や遺族とつながりが強く、「一目見てやってほしい」などと誘われている場合は、家族葬に参列しても構いません。

以上のように、遺族から案内を受けたかどうかが参列の判断基準になります。

遺族から訃報の連絡と同時に葬儀の日時を知らされた場合は、参列のお願いであると受け取って準備をしましょう。

そして、案内を受けたのであれば、特別な事情がないかぎり参列するのが礼儀です。

逆に、遺族からの案内がないのに無理に参列するのは、やめましょう。故人との別れを悲しんでいる遺族に、さらに負担をかけることになってしまいます。

家族葬の参列を控えた方が良い場合

訃報を知らされたものの、家族葬を行うことが記載され、参列辞退の案内を受けた場合には、相手の意向を尊重して参列すべきではありません。

参列すべきかどうか迷うのは、人づてに訃報を知った場合かもしれません。もしもその中で家族葬で行うことを知ったのであれば、参列しないのが賢明です。

参列の可否について不安であれば「家族葬で行うとお聞きしましたが、参列しても構いませんか?」と遺族に問い合せを差し支えない範囲で行いましょう。

葬儀に参列できなかったが弔問したい場合は、葬儀が終わってから遺族が落ち着いたころに連絡し、都合のよい日時を確認して弔問するようにします。ただし、あまり日にちを空けすぎるのもよくないので、四十九日までに日時の相談をする方がよいでしょう。

香典や供花などは、「お返し(香典返しなど)をしなければならない」という遺族の負担などから辞退する場合があるので、事前に遺族に確認してから持参するようにしましょう(確認ができるような雰囲気ではない場合は、基本的に香典は持参し、現場で判断しましょう)。

また遠方で直接の参列が難しい場合には、お悔やみの手紙を送るとよいでしょう。お悔やみの手紙は白色の縦書きの便箋を使います。遺族が香典の辞退を明言していなければ、お悔やみの手紙を添えて現金書留で郵送してもよいでしょう。

家族から通夜振舞いや精進落としなどの食事の誘いがあった場合は、よほどの理由がない限り受けるのがマナーです。通夜振舞いや精進落としは、遺族からの弔問への感謝の気持ちと故人とこの世で最期の食事をして供養するという意味があります。

また遺族が葬儀を終えたことを報告をするまでは、家族葬に参列したことを公言しないようにします。遺族が知らないところで知人などが訃報を知り、弔問してしまうと、まだ落ち着いていない遺族にとっては負担になってしまうためです。

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家族葬に参列する際のマナーとは

家族葬への参列時、どのようなマナーに気を付けなければならないのか、特に注意しておきたいポイントを確認しておきましょう。

香典は持参すべきか?

家族葬では、香典を辞退しているケースも珍しくありません。

香典は弔意を表すものなので、準備しておけばどちらにも対応できます。

喪服に関するマナー

たとえ家族葬であっても、葬儀では喪服を着用します。仮に式場内に家族しかいないとしても、出棺後には火葬場という公共施設に移動します。周りの人が不快に思うような服装は避けましょう。

家族葬は近親者のみの参列ということもあり、喪主より服装への案内がある場合には、正喪服でなくても準喪服や略喪服を着用してもよいでしょう。男性の場合、ブラックスーツを着用します。ワイシャツは無地の白でカジュアルな印象を与えるボタンダウンは避け、ネクタイと靴下は黒です。靴は内羽根式ストレートチップタイプの光沢のない黒革靴が適切です。

略礼装(略礼服)でもよいと言われた場合でも、準礼装(準喪服)での参列がよいでしょう。

アクセサリー類は、結婚指輪以外は外すのがマナーです。和装であれば、基本的にはパールのネックレスや一粒のパールピアスであれ着けることができますが、2連や3連のネックレスは不幸が重なるという意味を持つので避けます。

時計やベルトが必要ならば、派手なデザインや光沢があるもの、皮製品のものは避けましょう。ハンカチは一般的には白や黒の無地を使います。

女性の場合は、喪服や礼服として販売されているアンサンブル、ワンピース、スーツのいずれかを着用します。またインナーは黒のカットソーまたはブラウスが好ましく、ストッキングも黒を着用します。靴は黒のパンプスが適切で、ヒールは高すぎないものを選び、ウェッジヒールやピンヒールは避けます。

また肌の露出はできるだけ避けます。袖丈は肘が隠れる長さにし、スカートの丈は膝が隠れる長さにしましょう。スカートは正座をする場合があるので、タイトなものよりもフレアタイプのほうが動きやすいです。

そして寒い季節であれば、コートが必要になります。コートは黒やグレーの落ち着いた色を選ぶようにし、光沢のあるボタンなどがついていないものを選びます。葬儀会場に入る前に脱ぐのがマナーです。

葬儀でのメイクは華やかにならないように、ナチュラルメイクで全体的に色素の薄いメイクにします。そして髪型は、ロングの場合は後ろで一つに束ねます。またピンやバレッタなどを使うときは、黒色の華美でないものを使うようにしましょう。

ネイルアートをしてる場合、派手なネイルを落とすか、落とすことが難しければ手袋をすることが好ましいです。

小物で注意したいのが、毛皮や動物系の皮は殺生の意味を表してしまうので、コートに付いている場合は外します。

男女ともに余計な装飾品類は外しておくこともマナーです。

子供の服装は学生服が一般的です。学生服がなければ、黒や紺を基調とした落ち着いた服装を選びます。男子ならポロシャツとニットのベストにチノパンツ、女子ならばブラウスにワンピースなどが一般的です。

赤ちゃんの場合は、黒系や白系の落ち着いた色合いの服装にします。ただ赤ちゃんの服で探すのは大変なため、ベージュなどの落ち着いた色であればマナー違反にはなりません。気を付けたいのは、お祝いを連想させるような赤やピンクの服を避けることです。

制服に帽子がついている場合、帽子は着用しません。靴下や靴は黒が適切です。ない場合は普段履いている靴でも構いませんが、できる限り黒に近い色であることが好ましいです(靴下は白でもよいとされていますが、遺族も含めて、うつむく姿勢が多く、悪目立ちする可能性があるため、暗い色が望ましいでしょう)。ただし汚れがひどいものや、キャラクターをあしらったもの、光るもの、音が鳴るものはNGです。

葬儀の日が雨などで傘を使う場合は、カラフルな傘ではなく黒かグレーの落ち着いた傘を使います。そのような傘がない場合は透明なビニール傘を使うと失礼に当たりません。

また、数珠のような持ち物は、葬儀を執り行う宗教によって異なります。神道、キリスト教、無宗教葬では数珠は不要です(宗教が分からない場合は、数珠を用意し、見えないところに忍ばせておく方がよいでしょう)。

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お悔やみの言葉

お悔やみの言葉は、参列時に家族に挨拶する際に申し上げる弔慰を示す言葉です。「この度はご愁傷様でございます」という文言が広く使われています。

また、お悔やみの言葉では「忌み言葉」を使用しないよう注意が必要です。

忌み言葉とは死や不幸の発生、繰り返しを連想させる言葉や表現のことをいいます。

「くれぐれ」「再三」「たびたび」「またまた」「次々」「死ぬ」「苦しむ」「落ちる」「迷う」などが忌み言葉に該当します。

宗教や宗派によってもお悔やみにふさわしくない言葉があります。事前に調べておくとよいでしょう。

また死因や病状を聞くことはマナー違反です。

香典について

香典は、辞退の意向が案内されていなければ持参することが、礼儀です。

香典辞退の意向を家族が示しているのであれば、無理に押し付けることは失礼に当たります。

香典にいくら包むか迷うことも多いかもしれません。家族や親族の場合の相場が1万円~10万円と言われていて、香典額の相場は故人との関係性によって大きな幅があります。

家族間、親族間で金額を示し合わせることは特にマナーに反することではありませんので、事前に相談するのも対応策の一つです。

香典を渡すときは、香典袋にお金を入れて、その上から袱紗に包んで持参します。袱紗は冠婚葬祭の場面で使われますが、弔事では寒色系を選びます。紫色の袱紗は持っておくと、慶弔どっちでも使えるので便利です。

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供花について

家族葬では、香典同様に供花も辞退するケースが多々ありますので、供花を送りたい場合には、遺族または葬儀社に事前に確認しましょう。

もし、遺族が供花を辞退する意向であれば、これに従うことがマナーです。

供花を送ることができるのでしたら、メッセージを添えると弔意が伝わりやすくなります。

また供花には、札名を記入します。個人で送るときは、フルネームで書きます。同僚や友人などで連名で送るときには、右から順に地位の高い人の名前を書いていきます。名前を書く人数が多く収まりきらない場合には、別に書面を送付します。

葬儀がキリスト教の場合、札名は付けません。

そして宗教によって、供花の種類は異なっている部分もあります。調べて送るのがよいでしょう。

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最後に

今回は、家族葬への参列可否の判断基準や主なマナーを紹介してきました。

礼儀やマナーは、相手への配慮や思い遣りが具現化され定型化されたものだとも言われます。

参列する方々が、それぞれに適切なマナーを守り、温かい家族葬を進めることができるように、この記事を参考にしてください。

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